車の寿命はいつ?平均年数・走行距離から買い替え時期まで徹底解説!

車の寿命はいつ?平均年数・走行距離から買い替え時期まで徹底解説!

「自分の車、あとどれくらい乗れるんだろう?」「10年10万kmって聞くけど、本当なのかな?」

長年連れ添った愛車について、このような疑問や不安を抱えている方は少なくないでしょう。特に、毎日の通勤や家族との大切な時間を支えてくれる車であれば、その寿命は家計にも大きく関わる問題です。

この記事では、車の寿命に関するあらゆる疑問にお答えします。車の平均寿命や走行距離の目安といった基本的な知識から、寿命を左右する要因、寿命が近づいているサイン、そして愛車を1日でも長く乗るためのメンテナンス方法、さらには賢い買い替えのタイミングまで、専門的かつ分かりやすく解説します。

この記事を読めば、あなたの愛車の状態を正しく把握し、今後のカーライフについて自信を持って判断できるようになるでしょう。

この記事でわかること

  • その常識、本当に正しい?寿命の基本を徹底解説
  • 愛車の寿命、何で決まる?5つの重要ファクターを深掘り
  • 愛車が出すSOSサインと見極め方のポイント
  • 愛車の寿命を賢く延ばす実践テクニック集
  • 寿命が来た車、どうする?後悔しないための選択肢と判断基準
  • ハイブリッド車・軽自動車・中古車の寿命、ここが違う!
  • 車の寿命に関するQ&A よくある疑問をスッキリ解消!
この記事は自動車販売の現役プロが監修しています

コンサルタント

関根さん

大手自動車販売ディーラーにおいて10年以上にわたり輸入車を中心に数多くの販売を手掛ける。豊富な商品知識と顧客ニーズへの深い理解に基づいたコンサルティング営業に定評があり、年間販売台数において複数回の社内表彰を受賞。車両販売だけにとどまらず、アフターサービスやファイナンスプラン、ライフスタイル提案に至るまで、幅広い分野で顧客満足度の向上を追求している。

目次

【車の寿命】その常識、本当に正しい?寿命の基本を徹底解説

【車の寿命】その常識、本当に正しい?寿命の基本を徹底解説

「車の寿命は10年10万km」という言葉を耳にしたことがある方は多いでしょう。しかし、これはあくまで一般的な目安であり、すべての車に当てはまるわけではありません。まずは車の寿命に関する基本的な知識を整理し、誤解を解いていきましょう。

車の平均寿命は年々延びている?最新データで見る実態

かつて、車の寿命は新車登録から10年程度と考えられていました。しかし、自動車技術の向上やメンテナンス意識の高まりにより、車の平均寿命は年々延びる傾向にあります。

一般財団法人自動車検査登録情報協会の調査によると、2023年3月末の乗用車(軽自動車を除く)の平均使用年数は13.84年となっており、過去最高を記録しています。これは、10年前の2013年(12.59年)と比較しても1年以上延びている計算です。このデータからも、「10年で寿命」という考えは過去のものとなりつつあることがわかります。

もちろん、これはあくまで平均値です。車の種類や使用状況、メンテナンスの頻度によって、寿命は大きく変わってくることを理解しておきましょう。

「10年10万km」説の真相と現代における車の耐久性

「10年10万km」が寿命の目安と言われてきた背景には、いくつかの理由があります。かつては、この年数や走行距離を超えると、エンジンやトランスミッションといった主要な部品に不具合が出やすくなるとされていました。また、自動車メーカーの部品供給期間が生産終了後約10年であることも、この説を後押ししていたと考えられます。

しかし、現代の車は技術の進歩により、格段に耐久性が向上しています。適切なメンテナンスを行えば、15年、20年と乗り続けることも決して珍しくありません。走行距離についても同様で、20万km、30万kmを超えても現役で走り続けている車は数多く存在します。大切なのは、年数や走行距離といった数字だけでなく、車の状態を正しく見極めることです。

「車の寿命」とは具体的に何を指すのか?3つの定義

一言で「車の寿命」と言っても、その捉え方によって意味合いが変わってきます。主に以下の3つの定義が考えられます。

  • 物理的な寿命: 車を構成する部品が摩耗や劣化により、修理しても安全かつ快適に走行できない状態。エンジンやフレームなど、主要部品の故障がこれにあたります。
  • 経済的な寿命: 修理費用が車の市場価値や買い替え費用を上回ってしまう状態。いくら修理しても、またすぐに別の箇所が故障するなど、維持費がかさむ場合も経済的な寿命と言えるでしょう。
  • 社会的な寿命: 税金の増額や燃費規制、部品供給の終了など、社会的な要因により車を維持し続けることが困難になる状態。例えば、新車登録から13年を超えると自動車税や自動車重量税が増額されることがこれに該当します。
HUBRIDE小野寺

これらの定義を理解し、ご自身の車の状況や価値観と照らし合わせながら、総合的に「寿命」を判断することが重要です。

愛車の寿命、何で決まる?5つの重要ファクターを深掘り

愛車の寿命、何で決まる?5つの重要ファクターを深掘り

車の寿命は、さまざまな要因によって大きく左右されます。ここでは、特に影響が大きい5つのファクターについて、具体的に掘り下げて解説します。これらの要因を理解することが、愛車と長く付き合うための第一歩です。

【最重要】メンテナンス状況:定期的な点検と消耗品交換が鍵

車の寿命を左右する最大の要因は、何と言ってもメンテナンスの状況です。人間も定期的な健康診断や適切な処置で健康を維持できるように、車もこまめな点検と適切な消耗品の交換が不可欠です。

エンジンオイルやオイルフィルター、ブレーキパッド、タイヤ、バッテリーといった消耗品は、メーカーが推奨する交換時期や走行距離の目安を守ることが基本です。これらの消耗品を適切なタイミングで交換しないと、他の部品にも悪影響を及ぼし、結果として車の寿命を縮めてしまうことになりかねません。例えば、エンジンオイルの交換を怠ると、エンジンの内部摩耗が進み、最悪の場合エンジンが焼き付いてしまうこともあります。

定期的な法定点検(車検)はもちろんのこと、日常的なセルフチェックも行い、車の小さな変化に気づけるようにしましょう。

部品の種類と劣化:交換費用と供給状況も考慮

車は約3万点もの部品から構成されており、それぞれの部品には寿命があります。ゴム製の部品(パッキン、ホース類)やプラスチック部品は経年劣化しやすく、金属部品もサビや摩耗が進みます。

特に注意が必要なのは、タイミングベルトやウォーターポンプ、オルタネーター(発電機)、エアコンコンプレッサーといった比較的高額な部品です。これらの部品が故障すると修理費用も高額になりがちで、交換時期が重なると「経済的な寿命」を迎える一因となります。

また、古い車や希少車の場合、部品の供給が終了していることもあります。中古部品やリビルト品を探す手間や費用も考慮に入れる必要があるでしょう。

税金制度の影響:13年超で自動車税・重量税が増額

車の維持費の中で大きなウェイトを占めるのが税金です。特に注意したいのが、新規登録から一定年数を経過した車に対する増税措置です。

税金の種類増税タイミング(ガソリン車の場合)増税率(目安)
自動車税新規登録から13年超約15%増(※1)
自動車重量税新規登録から13年超約39%増(※2)
新規登録から18年超さらに約10%増(※2, 13年超時と比較して)

※1:排気量によって増額幅は異なります。軽自動車の場合は約20%増。
※2:車両重量やエコカー減税の有無によって異なります。

例えば、排気量1.5リットル超~2.0リットル以下の自家用乗用車の場合、通常36,000円(2019年10月1日以降新車登録)の自動車税が、13年を超えると約45,400円になります。このように、税金の負担増は長期的に見ると大きな出費となり、買い替えを検討するきっかけの一つになります。

使用環境と保管状況:地域差や駐車場所の影響は?

車の使用環境や保管状況も、寿命に少なからず影響を与えます。例えば、積雪地帯や沿岸部では、融雪剤や塩害によるサビが発生しやすく、ボディや下回りの腐食が進みやすい傾向があります。このような地域では、こまめな洗車や防錆処理が重要になります。

また、短距離走行が多い「チョイ乗り」中心の使い方は、エンジンが十分に温まらないうちに停止することが多く、エンジン内部に水分や未燃焼ガスが溜まりやすくなり、エンジンオイルの劣化を早めたり、カーボンが蓄積したりする原因となります。

保管場所については、雨風や紫外線を避けられる屋内駐車場(ガレージ)が最も理想的です。屋外駐車場であっても、ボディカバーを使用することで、塗装の劣化や汚れの付着をある程度防ぐことができます。

運転方法:急発進・急ブレーキは車への負担大

車の寿命は、日々の運転方法によっても変わってきます急発進、急ブレーキ、急ハンドルといった「急」のつく運転は、エンジン、トランスミッション、ブレーキ、タイヤなど、車のあらゆる部分に大きな負担をかけ、部品の摩耗を早める原因となります。

特にエンジンが冷えている状態での急な高回転や、長時間のアイドリングも好ましくありません。スムーズで丁寧な運転を心がけることは、燃費向上だけでなく、車の寿命を延ばすことにも繋がります。

また、定期的に高速道路を走行するなどして、エンジンを適度に回してあげることも、エンジンのコンディションを良好に保つ上で効果的と言われています。

もしかして寿命?愛車が出すSOSサインと見極め方のポイント

もしかして寿命?愛車が出すSOSサインと見極め方のポイント

車は、寿命が近づいてくるとさまざまなサインを発します。これらのSOSサインにいち早く気づき、適切に対処することが、安全なカーライフを送り、大きなトラブルを未然に防ぐために重要です。

 エンジン周りの異常サイン:異音、白煙、パワー不足

エンジンは車の心臓部であり、ここに異常が出ると走行に大きな支障をきたします。以下のようなサインが見られたら要注意です。

  • エンジン始動時の異音: 「キュルキュル」「ガラガラ」といった普段とは違う音がする場合、ベルト類の劣化やテンショナーの不具合、あるいはエンジン内部の問題が考えられます。
  • 走行中の異音: アクセルを踏んだ時やアイドリング中に「カンカン」「ゴロゴロ」といった金属音や打音が聞こえる場合は、エンジン内部の部品摩耗や損傷の可能性があります。
  • マフラーからの白煙: エンジンオイルが燃焼室に入り込んで燃えている(オイル上がり・オイル下がり)可能性があり、エンジンのオーバーホールが必要になることも。黒煙の場合は燃料系のトラブル、青白い煙の場合はオイル消費のサインです。
  • パワー不足・加速不良: アクセルを踏んでも以前のように加速しない、坂道で力がないと感じる場合、エンジン本体や燃料系、点火系などに問題がある可能性があります。
  • アイドリングの不安定: エンジン回転数が安定しない、エンストしそうになるなどの症状は、スロットルボディの汚れやセンサー類の不具合が考えられます。
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これらの症状が出た場合は、早めに専門の整備工場で点検を受けましょう。

足回り・ブレーキの異常サイン:異音、振動、効きの悪さ

車の「走る」「曲がる」「止まる」を支える足回りやブレーキは、安全に直結する重要な部分です。

  • 走行中の異音・振動: 「ゴー」「ゴトゴト」といった異音や、ハンドルや車体から伝わる振動は、ハブベアリングの劣化、ドライブシャフトの不具合、サスペンションのへたりなどが考えられます。
  • ブレーキ時の異音・違和感: ブレーキを踏んだ時に「キーキー」という甲高い音がする場合、ブレーキパッドの摩耗が限界に近いサインです。「ゴーゴー」という低い音の場合は、ブレーキローターまで損傷している可能性があります。
  • ブレーキの効きが悪い: ブレーキペダルを踏んでも車がなかなか止まらない、あるいはペダルが深く沈み込むような感覚がある場合は、ブレーキフルードの漏れやエア混入、ブレーキパッドやローターの著しい摩耗などが考えられ、非常に危険です。
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これらのサインを感じたら、ただちに運転を控え、整備工場で点検・修理を依頼してください。

電気系統のトラブルサイン:ライトのチラつき、エンジンのかかりが悪い

現代の車は多くの電子制御部品が使われており、電気系統のトラブルも寿命のサインとなり得ます。

  • ヘッドライトや室内灯のチラつき・暗さ: バッテリーの寿命が近い、あるいはオルタネーター(発電機)の発電量が不足している可能性があります。
  • エンジンのかかりが悪い・かからない: セルモーターの回転が弱い、あるいは「カチカチ」という音だけしてエンジンがかからない場合、バッテリー上がりやセルモーター自体の故障が考えられます。
  • パワーウィンドウの動きが遅い・動かない: モーターの劣化やスイッチの接触不良が考えられます。
  • 警告灯の点灯: メーターパネル内のエンジンチェックランプやABS警告灯などが点灯した場合、何らかの異常が発生しているサインです。取扱説明書で内容を確認し、速やかに点検を受けましょう。
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これらの症状は、放置すると走行不能に陥る可能性もあるため、早めの対処が必要です。

外装・内装の劣化:サビ、塗装の剥がれ、シートのへたり

外装や内装の劣化は、直接的な走行性能には影響しにくいものの、車の寿命や価値を判断する上で無視できません。

  • ボディのサビ・腐食: 特に下回りやフェンダーアーチ、ドア下部などに発生しやすいサビは、進行するとボディの強度を低下させ、修復が困難になることもあります。
  • 塗装の剥がれ・色あせ: 紫外線や酸性雨などにより、塗装が劣化し、ツヤがなくなったり、クリア層が剥がれたりします。放置するとサビの原因にもなります。
  • 内装の劣化: シートの破れやへたり、ダッシュボードのひび割れ、天井の垂れなどは、車の使用感や快適性を損ないます。
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これらの劣化が進むと、修理費用もかさみ、査定額にも影響するため、買い替えを検討する一つの目安となります。

セルフチェックでできることと専門家による診断の重要性

日常的に行えるセルフチェックとしては、エンジンオイルの量や汚れ、タイヤの空気圧や溝の深さ、冷却水の量、ライト類の点灯確認、異音や異臭の有無などを確認することが挙げられます。これらの簡単なチェックでも、異常の早期発見に繋がることがあります。

しかし、車の内部や専門知識が必要な部分の診断は、プロの整備士に任せるのが賢明です。車検時だけでなく、気になる症状があれば、ディーラーや信頼できる整備工場で詳細な点検(寿命診断など)を依頼しましょう。

整備士は専用の診断機や長年の経験から、目に見えない部分の劣化や故障の予兆も見抜いてくれます。診断結果と修理にかかる見積もりを基に、乗り続けるか買い替えるかを判断することが大切です。

まだ乗れる!愛車の寿命を賢く延ばす実践テクニック集

まだ乗れる!愛車の寿命を賢く延ばす実践テクニック集

「できるだけ長く、今の車に乗り続けたい」そう考える方は多いはずです。車の寿命は乗り方やメンテナンス次第で大きく変わります。ここでは、愛車の寿命を賢く延ばすための具体的なテクニックをご紹介します。

エンジンオイル・オイルフィルター交換:最も基本的なメンテナンス

エンジンオイルは「車の血液」とも言われ、エンジン内部の潤滑、冷却、洗浄、密封、防錆といった重要な役割を担っています。オイルは使用するうちに劣化し、その性能が低下するため、定期的な交換が不可欠です。

交換時期の目安は、車種や使用状況、オイルの種類によって異なりますが、一般的には走行距離5,000km~15,000km、または期間6ヶ月~1年ごとと言われています。ターボ車やシビアコンディション(短距離走行が多い、坂道が多いなど)での使用が多い場合は、早めの交換が推奨されます。オイル交換2回に1回は、オイルフィルターも同時に交換するのが一般的です。

オイル交換を怠ると、燃費の悪化、パワーダウン、そして最終的にはエンジンの焼き付きといった重大なトラブルに繋がるため、確実に実施しましょう。

タイヤの管理:空気圧調整、ローテーション、交換時期

タイヤは車の重量を支え、駆動力や制動力を路面に伝える唯一の部分です。適切な管理は、安全走行はもちろん、車の寿命にも関わります。

  • 空気圧調整: タイヤの空気圧は自然に低下するため、月に一度は点検し、メーカー指定の適正値に調整しましょう。空気圧が不適切だと、燃費の悪化、偏摩耗、さらにはバースト(破裂)の危険性もあります。
  • ローテーション: タイヤは装着位置によって摩耗の仕方が異なるため、5,000km走行ごとを目安に位置交換(ローテーション)を行うことで、摩耗を均一化し、タイヤの寿命を延ばすことができます。
  • 交換時期: タイヤの溝が1.6mm(スリップサインが現れる深さ)になったら交換時期です。また、溝が残っていても、ひび割れやゴムの硬化が見られる場合は、安全のために交換を検討しましょう。一般的にタイヤの寿命は製造から4~5年と言われています。

バッテリーの点検・交換:突然のトラブルを避けるために

バッテリーは、エンジン始動や電装品への電力供給を担う重要な部品です。バッテリーの寿命は一般的に2~5年程度と言われていますが、使用状況や環境によって変動します。

エンジンのかかりが悪くなった、ヘッドライトが暗くなった、パワーウィンドウの動きが遅くなったなどの症状は、バッテリーが弱っているサインかもしれません。最近のバッテリーは寿命末期まで性能を維持し、突然性能が低下するものもあるため、定期的な点検(電圧測定など)を受け、予防的に交換することが、突然のエンジントラブルを避けるコツです。

その他の消耗品交換:タイミングベルト、ブレーキパッドな

エンジンオイルやタイヤ、バッテリー以外にも、定期的な交換が必要な消耗品は多数あります。

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消耗品名交換時期の目安(一般的な例)費用の目安(部品代+工賃)備考
タイミングベルト走行距離10万kmごと、または10年ごと5万円~10万円程度同時にウォーターポンプ交換推奨。車種によりチェーン式で交換不要な場合も。
ブレーキパッド残り厚さ2~3mm、または走行3万~5万kmごと。キーキー音がしたら注意1万円~3万円程度(前後片方)定期的な点検が重要。
ブレーキフルード2年ごと(車検時)5千円~1万円程度ブレーキ性能維持に不可欠。
冷却水(LLC)2~4年ごと、またはスーパーLLCなら7年~10万km超も5千円~1万円程度オーバーヒート防止のため。
エアクリーナー走行2万~4万kmごと、または汚れ具合に応じて3千円~7千円程度エンジン性能や燃費に影響。
スパークプラグ白金・イリジウムプラグで約10万km、通常プラグで約2万km1本1千円~数千円+工賃エンジン始動性や燃費に関わる。
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これらの部品交換を計画的に行うことで、車のコンディションを良好に保ち、結果として寿命を延ばすことができます。費用は車種や整備工場によって異なりますので、事前に確認しましょう。

優しい運転の実践:急加速・急ブレーキを避ける

前述の通り、急発進・急ブレーキ・急ハンドルといった運転は、車に大きな負担をかけ、部品の劣化を早めますアクセルやブレーキの操作は緩やかに行い、車間距離を十分に取ることで、スムーズな運転を心がけましょう。

また、エンジンが十分に温まるまでは高回転域まで回さない、無駄なアイドリングを避けるといったことも、エンジンへの負担を軽減し、寿命を延ばすのに役立ちます。丁寧な運転は、同乗者にとっても快適であり、燃費向上や安全運転にも繋がります。

寿命が来た車、どうする?後悔しないための選択肢と判断基準

寿命が来た車、どうする?後悔しないための選択肢と判断基準

愛車の寿命が近づいてきた、あるいは「もう寿命かもしれない」と感じたとき、どのような選択肢があるのでしょうか。ここでは、主な選択肢と、それぞれのメリット・デメリット、そして後悔しないための判断基準を解説します。

選択肢1:修理して乗り続けるメリット・デメリット

選択肢1:修理して乗り続けるメリット・デメリット

愛着のある車であれば、できる限り修理して乗り続けたいと考えるのは自然なことです。

  • メリット
    • 慣れ親しんだ車に乗り続けられる安心感。
    • 買い替えに伴う初期費用(車両購入費、諸費用など)が発生しない。
    • 修理内容によっては、買い替えるよりも総費用を抑えられる場合がある。
  • デメリット
    • 高額な修理費用が発生する可能性がある(特にエンジン、ミッションなど主要部品)。
    • 修理しても、次々と別の箇所が故障する「いたちごっこ」になるリスク。
    • 古い車ほど燃費が悪く、税金も高くなるため、維持費がかさむ。
    • 部品の供給が終了している場合、修理できない、または高額な中古部品を探す必要がある。
    • 最新の安全装備や快適装備は望めない。
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修理費用と車の残存価値(現在の査定額)、今後の維持費(税金、燃費、予想される修理費)を比較検討しましょう。また、修理によってあと何年安全に乗れそうか、その期間で得られる満足度と費用が見合うかを考えることが重要です。

選択肢2:買い替えるメリット・デメリット

選択肢2:買い替えるメリット・デメリット

車の状態や修理費用、今後の維持費を考えると、買い替えが最適な選択となる場合も多いです。

  • メリット
    • 最新の燃費性能、安全性能、快適装備を備えた車に乗れる。
    • 故障のリスクが減り、修理費用の心配が少なくなる。
    • 税金の優遇(エコカー減税など)を受けられる場合がある。
    • 新しい車を選ぶ楽しさ、新鮮なカーライフを始められる。
  • デメリット
    • 車両購入費用や登録諸費用など、まとまった初期費用が必要。
    • 新しい車に慣れるまで時間がかかる場合がある。
    • 人気車種や納期のかかる車の場合、納車まで時間がかかる。
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修理費用が高額になる場合、頻繁に故障するようになった場合、13年・18年経過による税金増額のタイミング、家族構成の変化やライフスタイルの変化で現在の車が合わなくなった場合などが、買い替えを検討する良いタイミングと言えます。将来的な維持費の総額をシミュレーションし、修理継続と比較してみましょう。

選択肢3:売却するメリット・デメリット

選択肢3:売却するメリット・デメリット

まだ十分に走行可能で価値が残っている車であれば、中古車として売却するのも一つの手です。

  • メリット
    • 車を現金化でき、次の車の購入資金に充てられる。
    • 廃車費用がかからない。
    • 状態が良ければ、思った以上の高値で売れる可能性がある。
  • デメリット
    • 走行距離が多い、年式が古い、修復歴があるなどの場合、査定額が低くなる。
    • 売却先(買取業者、ディーラー下取りなど)によって査定額が変動する。
    • 売却手続きに手間がかかる場合がある。
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複数の買取業者に査定を依頼し、最も高い価格を提示した業者に売却するのが基本です。一括査定サービスを利用すると便利です。車の状態(年式、走行距離、内外装、修復歴の有無、オプションなど)を正確に伝え、少しでも高く売れるよう交渉しましょう。たとえ0円査定でも、廃車費用がかからず引き取ってもらえるならメリットはあります。

選択肢4:廃車にするメリット・デメリット

選択肢4:廃車にするメリット・デメリット

修理も難しく、売却もできないような状態の車は、最終的に廃車手続きを行うことになります。

  • メリット
    • 自動車税や自賠責保険の還付を受けられる場合がある。
    • 部品取りとして価値が残っていれば、廃車買取業者に買い取ってもらえる可能性もある。
  • デメリット
    • 廃車手続き(書類準備、ナンバープレート返却など)に手間と費用がかかる。
    • 解体費用やリサイクル料金が必要になる。
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走行不能なほどの重大な故障がある、修理費用が車の価値を大幅に上回る、買取業者に査定を依頼しても値段がつかない、あるいは引き取りを拒否された場合などが、廃車を検討するタイミングです。廃車専門業者に依頼すれば、手続きを代行してくれる場合もあります。まずは無料で相談してみましょう。

買い替え・売却の最適なタイミングと損をしないための4つのポイント

買い替え・売却の最適なタイミングと損をしないための4つのポイント

車の買い替えや売却で損をしないためには、タイミングが重要です。

  • 車検のタイミング: 車検が切れる前、あるいは車検を通す前に売却・買い替えを検討すると、車検費用を節約できます。ただし、車検が残っている方が査定額が多少有利になることもあります。
  • モデルチェンジの時期: 乗っている車のモデルチェンジが発表されると、旧モデルの相場が下がる傾向があるため、その前に売却するのが有利です。
  • 需要が高まる時期: 中古車市場では、新生活が始まる前の1~3月や、夏のボーナス時期の6~7月に需要が高まる傾向があり、比較的高値で売れやすいと言われています。
  • 税金支払いのタイミング: 自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課税されます。3月中に売却や廃車手続きを完了させれば、翌年度の自動車税を支払う必要がなくなります。
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売却時は、ディーラー下取りだけでなく、複数の買取専門業者に査定を依頼する「相見積もり」が鉄則です。これにより、愛車の適正な相場を知り、最高値で売却できる可能性が高まります。

【車種別】ハイブリッド車・軽自動車・中古車の寿命、ここが違う!

【車種別】ハイブリッド車・軽自動車・中古車の寿命、ここが違う!

車の寿命は、基本的な要因に加えて、車種ごとの特性によっても注意すべき点が異なります。ここでは、ハイブリッド車、軽自動車、そして中古車の寿命について解説します。

ハイブリッド車(HV)・電気自動車(EV)の寿命とバッテリー問題

ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の寿命を考える上で最も気になるのが、駆動用バッテリーの寿命と交換費用でしょう。一般的に、HV・EVの駆動用バッテリーはガソリン車の補機バッテリーよりもはるかに長寿命で高価です。

メーカーは駆動用バッテリーに対して、新車から5年または10万km程度の特別保証を付けている場合が多いですが、中には8年16万kmといった長期保証を設けている車種もあります。この保証期間を過ぎてバッテリー交換が必要になった場合、数十万円単位の費用がかかることがあります。

しかし、バッテリー技術も日進月歩で進化しており、初期のモデルに比べて耐久性は向上しています。また、バッテリー以外のエンジン(HVの場合)やモーター、制御システムなどの寿命も、ガソリン車と同様にメンテナンス次第です。HV/EVは回生ブレーキによりブレーキパッドの摩耗が少ないといったメリットもあります。長期的な維持費を考える際は、バッテリー交換の可能性も視野に入れつつ、ガソリン代の節約効果なども総合的に比較することが大切です。

軽自動車の寿命:普通車との違いと注意点

軽自動車は、普通車に比べて排気量が小さく、部品も小型軽量化されているため、「寿命が短いのでは?」と考える方もいるかもしれません。確かに、一昔前の軽自動車は耐久性の面で普通車に劣ると言われることもありましたが、近年の軽自動車は技術が向上し、耐久性も大きく向上しています。

一般財団法人自動車検査登録情報協会のデータ(2023年3月末)によると、軽自動車の平均使用年数は15.99年と、乗用車全体の平均(13.84年)よりもむしろ長くなっています。

ただし、軽自動車は車体が軽いため、普通車に比べてエンジンを高回転で使う場面が多くなりがちです。そのため、エンジンオイルなどの消耗品の管理はよりシビアに行うことが推奨されます。また、普通車に比べて部品の価格が比較的安い傾向にあるため、こまめな部品交換で長く乗るという選択もしやすいかもしれません。

中古車の寿命を見極めるポイントと購入時の5つの注意点

中古車を購入する場合、その車が「あとどれくらい乗れるのか」を見極めることが非常に重要です。年式や走行距離はもちろんですが、それ以上に過去のメンテナンス履歴が重要になります。

購入時のチェックポイント

  • 整備記録簿(メンテナンスノート)の有無と内容: 定期点検や消耗品交換の記録がしっかり残っているか確認しましょう。
  • 修復歴の有無: 車の骨格部分を修理した「修復歴車」は、安全性や耐久性に問題を抱えている可能性があるため、避けた方が無難です。
  • エンジン、ミッションの状態: 試乗して異音や振動、スムーズな変速が行われるかなどを確認します。
  • 内外装の状態: サビや大きな傷、内装の汚れや破損などをチェックします。
  • 保証の有無と内容: 販売店が提供する保証が付いているか、保証範囲や期間は十分かを確認しましょう。
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信頼できる販売店を選び、可能であれば第三者機関による車両状態評価書なども参考にすると良いでしょう。中古車は一台一台状態が異なるため、慎重な見極めが求められます。

車の寿命に関するQ&A よくある疑問をスッキリ解消!

よくある質問(FAQ)

ここでは、車の寿命に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

走行距離20万km超えの車はもう寿命ですか?

一概には言えません。確かに20万kmという走行距離は一つの目安にはなりますが、重要なのはメンテナンス状況と現在の車の状態です。タクシーなどでは30万km、50万kmを超えても現役で走っている車は珍しくありません。これは、プロによる徹底したメンテナンスが行われているためです。
定期的なオイル交換や部品交換が適切に行われ、エンジンやミッションに大きな問題がなければ、20万kmを超えても十分に乗り続けることは可能です。ただし、主要部品の交換時期が近づいていたり、修理費用がかさむようになってきたりした場合は、買い替えも検討すべきでしょう。専門家による診断を受けて判断することをおすすめします。

車の寿命を診断してくれるサービスはありますか?

はい、あります。ディーラーや一部の整備工場では、「車両健康診断」「コンディションチェック」「寿命診断」といった名称で、車の状態を総合的にチェックしてくれるサービスを提供しています。
これらのサービスでは、エンジン、ミッション、足回り、ブレーキ、電気系統など、多岐にわたる項目を専門の整備士が点検し、現在の状態や今後交換が必要になりそうな部品、おおよその費用などをアドバイスしてくれます。愛車の状態を客観的に把握し、今後のメンテナンス計画や買い替え時期を判断する上で非常に役立ちます。料金は工場によって異なりますが、数千円から1万円程度が一般的です。

13年超の税金アップを避けるには、いつ買い替えるべき?

自動車税(種別割)は毎年4月1日時点の所有者に課税されます。そのため、13年目の課税タイミング(通常は12回目の車検の翌年度)が来る前に、具体的にはその年度の3月末までに売却または廃車手続きを完了させれば、増税された自動車税を支払う必要はありません。
自動車重量税は車検時に納付するため、13年経過後の最初の車検を受ける前に買い替える、または13年経過前に車検期間が満了するように調整して売却・廃車すれば、増税分の支払いを避けることができます。
ただし、税金アップだけを理由に慌てて買い替えるのではなく、車の状態や修理費用、新しい車の購入費用などを総合的に比較検討することが重要です。

冠水車や塩害車は寿命が短いと聞きましたが本当ですか?

はい、一般的にその傾向があります。
冠水車は、エンジンや電気系統、内装などが水に浸かることで、後々深刻なトラブルを引き起こす可能性が非常に高いです。見た目は綺麗に修復されていても、内部の腐食やカビ、電装系の不具合などが時間差で発生することがあります。
塩害車は、沿岸部で使用されたり、融雪剤が撒かれる地域で使用されたりすることで、ボディ下部や金属部品にサビが発生しやすくなります。サビが進行すると、ボディの強度低下や部品の固着、マフラーの穴あきなどを引き起こし、修理費用がかさんだり、安全性が損なわれたりします。
これらの車は、購入を避けるか、購入する場合は専門家による入念なチェックと、リスクを理解した上での判断が必要です。

まとめ:車の寿命を理解し、賢いカーライフプランを

まとめ

車の寿命は、「10年10万km」といった画一的なものではなく、々のメンテナンス、使用状況、そして税金制度といった様々な要因によって大きく変動します。愛車の状態を正しく把握し、適切なタイミングで必要なメンテナンスを行うことが、安全かつ経済的に長く乗り続けるための秘訣です。

エンジンからの異音や白煙、ブレーキの効きの悪さといったSOSサインに気づいたら、早めに専門家に見てもらいましょう。修理して乗り続けるか、それとも新しい車に買い替えるかは、修理費用、今後の維持費、そしてご自身のライフスタイルや価値観を総合的に考慮して判断することが大切です。

この記事で得た知識が、あなたの愛車との付き合い方を見直し、より豊かで安心なカーライフを送るための一助となれば幸いです。車の寿命を正しく理解し、賢い選択をすることで、家計の負担を軽減し、安全で快適な毎日を送りましょう。

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この記事を書いた人

出身地:群馬県
愛車:SUBARU フォレスター
一言:

通勤も、週末のお出かけも、家族とのドライブも──
クルマは、人生を彩る大切なパートナーです。
実は、家族がSUBARUで働いていて自分もすっかりSUBARU愛強め。
そんな“クルマ愛”を込めて、皆様のカーライフを全力サポートいたします!
あなたの毎日がちょっとだけ豊かになる、そんな1台を一緒に見つけましょう!

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