車の下取りとは?買取との違いと損しない選び方

「そろそろ車を買い替えたいけど、今の車はどうやって手放すのが一番いいんだろう?」「下取りと買取ってよく聞くけど、何が違うの?」

家族のために、少しでもお得に、そして安心して車を乗り換えたい。そう考えるあなたのために、この記事では「下取り」と「買取」の根本的な違いから、それぞれのメリット・デメリット、そしてあなたに最適な売却方法を見つけるための具体的なステップまで、図解や表を交えて徹底的に解説します。

この記事を読み終える頃には、あなたは自分の状況に合った最適な車の売り方を自信を持って選べるようになり、面倒な手続きへの不安も解消されているはずです。賢い車の乗り換えで、新しいカーライフを最高の形でスタートさせましょう。

この記事を5行で!
  • 下取りは手続きが簡単・安心だが、価格は低め
  • 買取は高値がつきやすいが、手間がかかる
  • 売却と購入のタイミングや手続きの流れが異なる
  • 悪徳業者に注意し、複数査定で相場を把握することが大切
  • 自分に合った売却方法を診断チャートで判断できる
ざっくり言うと

この記事は、車を手放す際の「下取り」と「買取」の違いや、それぞれのメリット・デメリット、そして最適な選び方をわかりやすく解説したガイドです。
「簡単で手間をかけたくないなら下取り」「少しでも高く売りたいなら買取」が基本の判断軸。手続きの流れ、必要書類、高く売るコツ、注意点まで丁寧に網羅されており、はじめての車売却でも安心して判断できる内容です。

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目次

【図解!】車の下取りとは?買取との根本的な違いを3分で理解

「下取り」と「買取」、言葉は似ていますが、その仕組みは全く異なります。まずは、それぞれの特徴と違いを明確に理解しましょう。

「下取り」とは?新しい車を買うお店に今の車を引き取ってもらうこと

下取りとは、新しい車を購入することを条件に、今乗っている車をその販売店(ディーラーなど)に引き取ってもらう売却方法です。車の売却と購入がひとつの窓口で完結するため、手続きが非常にスムーズなのが最大の特徴です。

下取り価格は、次に購入する車の値引きの一部として扱われることが多く、売却で得たお金が直接手元に入るわけではありません。あくまで「新しい車の購入資金に充当される」というイメージです。

「買取」とは?中古車買取専門店に車を売却すること

一方、買取とは、新しい車の購入とは関係なく、中古車買取専門店に車を売却することを指します。ガリバーやビッグモーターといった、街でよく見かけるお店がこれにあたります。

買取の最大の特徴は、車の市場価値が価格に反映されやすい点です。買取業者は買い取った車を自社で販売したり、業者専門のオークションに出品したりするため、人気の車種やグレード、オプションなどは高く評価される傾向にあります。売却した代金は、もちろん現金で受け取ることができます。

図解で見る!下取りと買取のお金の流れ

下取りと買取では、あなたと業者、そしてお金の動き方が大きく異なります。

【下取りのイメージ図】

  • 特徴: 手続きはディーラーとのやりとりのみ。シンプルで手間いらず。

【買取のイメージ図】

  • 特徴: 売却と購入が別々の手続き。手間は増えるが、買取業者間の競争により高値が期待できる。
HUBRIDE小野寺

どちらも選べる環境なら、まず「買取の見積もりを取ってから、下取りの交渉」が最も賢い選び方です。

この章のポイント
  • 下取りは購入店で一括対応でき、手続きが非常にスムーズ。
  • 買取は市場価格が反映されやすく、高値が期待できる。
  • 手元に現金が残るか否かも大きな違い。

【徹底比較】下取りと買取、どっちがお得?メリット・デメリット一覧表

「結局、私にとってはどっちがいいの?」その疑問に答えるため、下取りと買取のメリット・デメリットを分かりやすく表にまとめました。

比較項目下取り買取
価格相場より低めになる傾向相場に基づき、高値がつきやすい
手続きの手間購入と売却が一度で済み、楽複数の業者とのやり取りが必要で、手間がかかる
車の乗り換え納車まで今の車に乗れる売却から納車まで車がない期間が発生する場合がある
安心感購入店のディーラーなので安心業者選びが重要(悪徳業者に注意が必要)
対象車種どんな状態の車でも引き取ってもらえることが多い状態が悪いと値段がつかない場合がある
代金の使い道新しい車の購入資金に限定自由に使える(現金で受け取れる)

下取りのメリット:とにかく手間をかけたくない人向け

下取りの最大のメリットは、手続きの手軽さです。新しい車の契約から納車、そして古い車の引き渡しまで、すべて同じディーラーで完結します。複数の業者と連絡を取ったり、査定のために何度も時間を作ったりする必要がありません。

また、新しい車が納車されるその日まで、今乗っている車を使い続けられるのも大きな利点です。仕事や家族の送迎で毎日車を使う方にとっては、車がない期間が発生しないのは非常に助かるでしょう。

下取りのデメリット:高値での売却は期待しにくい

下取りのデメリットは、買取に比べて査定額が低くなる傾向があることです。ディーラーの主な目的は新車の販売であり、中古車の査定は専門外であることが多いです。また、下取り価格が新車の値引き額とセットで提示されるため、「下取り額は高いけど、値引きが少ない」といったように、価格の妥当性が分かりにくいケースもあります。

買取のメリット:1円でも高く売りたい人向け

買取の最大のメリットは、高値での売却が期待できることです。買取業者は中古車販売のプロであり、最新の市場相場や人気車種の動向を常に把握しています。そのため、車の価値を正当に評価し、適正な価格を提示してくれます。

複数の買取業者に査定を依頼する「相見積もり」を行えば、業者間で価格競争が起こり、さらに高値がつく可能性が高まります。少しでも高く売って、新しい車の購入資金や家族旅行の足しにしたい、と考える方には買取がおすすめです。

買取のデメリット:手間と時間がかかる

買取のデメリットは、手間と時間がかかるです。複数の業者と査定の日程を調整したり、価格交渉を行ったりする必要があります。また、売却のタイミングによっては、新しい車が納車されるまでの間、代車が必要になるケースもあります。忙しくて時間がない方や、業者とのやり取りが面倒だと感じる方には、少しハードルが高いかもしれません。

HUBRIDE小野寺

毎日車を使う人は下取りが向いています。買取なら代車の有無や納車時期も計画しましょう。

この章のポイント
  • 下取りは「手間なし・車の空白期間なし」がメリット。
  • 買取は「価格優先」なら外せない方法。
  • 買取はタイミングの見極めと準備がカギ。

【5分で診断】あなたはどっち?最適な売却方法を見つけよう!

「メリット・デメリットは分かったけど、それでも迷う…」というあなたのために、簡単な診断チャートをご用意しました。いくつかの質問に「はい」「いいえ」で答えるだけで、あなたにピッタリの売却方法が見つかります。

質問1:車の売却・購入の手続きは、できるだけ簡単に済ませたいですか?

  • はい → 質問2へ
  • いいえ → 質問3へ

質問2:新しい車が納車されるまで、今の車に乗り続けたいですか?

  • はい → 【A】下取り向き
  • いいえ → 質問3へ

質問3:少しでも高く車を売りたいですか?

  • はい → 質問4へ
  • いいえ → 【A】下取り向き

質問4:複数の業者とやり取りする手間を惜しまないですか?

  • はい → 【B】買取向き
  • いいえ → 【A】下取り向き

【A】と診断されたあなたは「下取り」向き!

あなたは、価格よりも手続きの手軽さや安心感を重視するタイプです。新しい車の購入と売却をワンストップで済ませられる下取りが、あなたのライフスタイルに合っているでしょう。忙しい日々の中で、車の乗り換えに余計なストレスを感じたくない方に最適です。

【B】と診断されたあなたは「買取」向き!

あなたは、少し手間がかかっても経済的なメリットを最大限に享受したいタイプです。愛車の価値を正当に評価してもらい、できるだけ高く売りたいと考えているなら、買取が断然おすすめです。複数の業者を比較検討することで、数十万円の差が生まれることも珍しくありません。

実践ガイド①:スムーズに進める!下取りの手続きと必要書類

下取りを選ぶと決めたら、次は具体的な流れを把握しましょう。事前に準備しておくことで、手続きがよりスムーズに進みます。

下取りの基本的な流れ(4ステップ)

  1. ディーラーで査定依頼: 新車購入の商談時に、今乗っている車の下取りを依頼します。
  2. 査定・価格交渉: ディーラーの担当者が車を査定し、下取り価格を提示します。ここで新車の値引き額も含めて交渉を行います。
  3. 契約・書類準備: 下取り価格と新車の購入条件に納得したら契約を結び、必要な書類を準備します。
  4. 納車・車両引き渡し: 新しい車の納車日に、古い車を引き渡します。

これだけは揃えたい!下取りの必要書類一覧

書類に不備があると手続きが滞ってしまいます。事前にしっかり確認・準備しておきましょう。

書類の種類主な入手場所普通自動車軽自動車
自動車検査証(車検証)車に保管
自賠責保険証明書車に保管
自動車税(軽自動車税)納税証明書自宅保管(紛失時は役所で再発行)
リサイクル券車に保管(紛失時はWebで確認可)
印鑑登録証明書市区町村役場(発行後3ヶ月以内)不要
実印不要
認印不要
譲渡証明書ディーラーが用意不要
委任状ディーラーが用意不要
住民票市区町村役場(車検証と現住所が違う場合)
HUBRIDE小野寺

印鑑登録証明書は有効期限に注意!忘れやすいので余裕をもって準備を。

この章のポイント
  • 書類不備はトラブルの元、事前準備が肝心。
  • 軽自動車と普通車で必要書類が異なるので要確認。
  • 印鑑証明やリサイクル券の有無もチェックポイント。

実践ガイド②:1円でも高く!買取査定額をアップさせるコツ

買取を選ぶなら、少しでも高く売りたいですよね。査定前にひと手間加えるだけで、査定額がアップする可能性があります。ここでは、誰でもできる簡単なコツをご紹介します。

査定前にやるべき3つのこと

  1. 愛車の買取相場を調べる: まずは自分の車の価値を知ることが重要です。グーネット買取やカーセンサーなど、複数のオンライン査定サイトで相場を調べておけば、業者の提示額が妥当か判断できます。これは交渉の際の強力な武器になります。
  2. 内外装をキレイに清掃する第一印象は非常に重要です。 洗車やワックスがけはもちろん、車内の掃除機がけや窓拭きも丁寧に行いましょう。特に、ペットの毛やタバコの臭いはマイナス査定の原因になりやすいので、消臭・換気を徹底してください。清潔な車は「大切に乗られてきた」という良い印象を与えます。
  3. 必要書類を揃えておく: メンテナンスノート(点検記録簿)や取扱説明書、スペアキーなどの付属品が揃っていると、査定額がプラスになることがあります。特にメンテナンスノートは、定期的に点検を受けてきた証拠となり、信頼性が高まります。

交渉で損しないためのテクニック

  • 希望額は先に言わない: 査定士から「ご希望額は?」と聞かれても、まずは「できるだけ高くお願いします」と伝え、相手の提示額を引き出しましょう。
  • 即決しない: 「今決めてくれたら〇〇円上乗せします!」といった甘い言葉に惑わされず、一度持ち帰って検討する姿勢を見せることが大切です。焦りは足元を見られる原因になります。
  • 他社の査定額を伝える: 複数の業者から見積もりを取っている場合は、「他社では〇〇円でした」と具体的に伝えることで、価格競争を促しやすくなります。
HUBRIDE小野寺

交渉に自信がない方は、事前にオンラインで複数査定を取っておくと安心です。

この章のポイント
  • 相場を調べて交渉力をつけるのが第一歩。
  • 清掃とニオイ対策は想像以上に査定額に影響する。
  • 希望価格は先に言わず、他社の比較を活用。

【要注意】こんな業者には気を付けて!失敗しないための防衛策

残念ながら、中古車買取業界には一部、不誠実な対応をする悪徳業者が存在します。大切な愛車を不当に安く買い叩かれないよう、その手口と対策を知っておきましょう。

悪徳業者のよくある手口と対策

手口詳細対策
高すぎる査定額で釣るまずは相場より極端に高い金額を提示して契約させ、後から「傷が見つかった」などと理由をつけて大幅に減額する。複数の業者で相見積もりを取り、適正な相場を把握しておく。
強引な契約(居座り)「今日決めてくれないとこの価格は出せない」などと言って契約を迫り、長時間居座って冷静な判断をさせない。「今日は査定だけ」とキッパリ断る。 一人で対応せず、家族に同席してもらうのも有効。
二重査定(契約後の減額)契約後に再度査定を行い、「査定時には見つからなかった不具合があった」として減額を要求する。契約書に「契約後の減額は一切ない」という一文を加えてもらう。JADRI(日本自動車流通研究所)加盟店など、再査定を禁止している業者を選ぶ。
名義変更の遅延車を引き渡した後、名義変更の手続きをなかなか行わない。その間に自動車税の請求が来たり、駐車違反の責任を問われたりするリスクがある。契約書に名義変更の期限を明記し、完了後に車検証のコピーを送ってもらうことを約束させる。

トラブルに遭ってしまったら?相談窓口を知っておこう

もしトラブルに巻き込まれてしまった場合は、一人で悩まずに専門機関に相談しましょう。

  • 消費者ホットライン: 電話番号「188(いやや!)」と覚えましょう。最寄りの消費生活センターなどにつながり、専門の相談員がアドバイスをくれます。
  • JPUC 車売却消費者相談室: 自動車買取業界の団体が運営する相談窓口です。業界の事情に詳しく、具体的な解決策を提示してくれます。
HUBRIDE小野寺

JADRI(日本自動車流通研究所)加盟業者を選ぶと、トラブルを避けやすくなります。

この章のポイント
  • 「高額査定からの後出し減額」は典型的な手口。
  • 書面での確認と証拠の保存が防衛策になる。
  • トラブル時の相談先もあらかじめ把握しておくべき。

車の売却に関するQ&A

最後に、車の売却で多くの方が疑問に思う点にお答えします。

ローンが残っている車でも売れますか?

はい、売却可能です。
ただし、手続きが必要です。まず、ローンの残債額を確認しましょう。

  • 査定額 > ローン残債: 差額を現金で受け取れます。買取業者がローンの完済手続きを代行してくれる場合が多いです。
  • 査定額 < ローン残債: 不足分を現金で支払うか、新しい車のローンに上乗せ(追い金)する必要があります。

いずれの場合も、まずは買取業者やディーラーにローンが残っていることを正直に伝え、相談することが大切です。

自動車税は戻ってきますか?

普通自動車の場合は、還付される可能性があります。
自動車税は毎年4月1日時点の所有者に課税されます。年度の途中で車を売却(抹消登録)した場合、残りの月数分が還付されます。多くの買取業者では、この還付金相当額を査定額に含めて提示してくれます。一方、軽自動車税には月割りの還付制度がないため、注意が必要です。

下取りや買取で代車は借りられますか?

ディーラーでの下取りの場合は、納車日まで現在の車に乗れるため、基本的に代車は不要です。
買取の場合、業者によっては無料で代車を貸し出してくれるサービスがあります。ただし、台数に限りがあったり、期間が限定されていたりするため、査定時に必ず確認しましょう。

まとめ

今回は、車の「下取り」と「買取」の違いについて、メリット・デメリットから具体的な手続き、注意点まで詳しく解説しました。

  • 手間をかけずにスムーズに乗り換えたいなら「下取り」
  • 少しでも高く売って経済的なメリットを重視するなら「買取」

どちらが良い・悪いということはなく、あなたの価値観や状況によって最適な選択は変わります。この記事を参考に、まずは複数の買取業者の一括査定サイトで、あなたの愛車が今いくらで売れるのか、市場価値を調べてみることから始めてみましょう。

正しい知識を身につけ、納得のいく価格で愛車を手放し、素晴らしいカーライフの次のステージへと進んでください。

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この記事を書いた人

HUBRIDE(ハブライド)ブログ編集部は、「信用に不安があっても、安心してクルマに乗れる社会をつくる」をミッションに、低与信層の方々が抱える“車購入”に関する疑問や不安を解消する情報を発信しています。

当編集部は、自動車販売・ローン審査・債務整理分野の実務経験者や専門ライター、マーケティング担当者によって構成されており、単なる情報提供ではなく、「読者の人生の再スタートを後押しする」実践的な知識と選択肢をお届けしています。

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