知らないと損!車の維持費【完全ガイド】年収別シミュレーション&究極の節約術

「初めて車を買いたいけど、維持費がどれくらいかかるか分からなくて不安…」
「今の自分の年収で、どのクラスの車なら無理なく維持できるんだろう?」

マイカーという夢を前に、多くの方がこのような「お金」に関する漠然とした不安を抱えています。税金、保険、ガソリン代、車検…考えれば考えるほど、複雑で難しく感じてしまいますよね。

ご安心ください。この記事を最後まで読めば、その不安は解消されます。

本記事では、ファイナンシャルプランナーと現役整備士の知見を基に、車の維持費に関するあらゆる疑問を徹底的に解説します。

この記事一つで、あなたは車の維持費を完全に理解し、自信を持って自分に最適な一台を選べるようになります。経済的な不安から解放され、快適なカーライフへの第一歩を踏み出しましょう。

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この記事を5行で!
  • 維持費は「固定費」と「変動費」に分けて把握する。
  • 年収手取りの20%以内が無理のない維持費の上限。
  • 車種で維持費は大きく変動(軽自動車が最安)。
  • 購入前後にできる節約術で年間数万円〜十数万円節約可能。
  • 「リセールバリュー」を含めたトータルコストで選ぶと長期的にお得。
ざっくり言うと

車の維持費は大きく「固定費(税金・保険・駐車場・ローン)」と「変動費(ガソリン・メンテナンス・高速代など)」に分けられます。軽自動車なら約39万円/年、コンパクトカー約44万円、SUV約51万円、ミニバン約59万円が目安。維持費は年収手取りの20%以内に抑えるのが理想。節約術は購入前(燃費の良い車・軽やコンパクトカー・保険等級の工夫・低金利ローン・リセール重視)と購入後(保険・駐車場の見直し、車検業者比較、燃費運転、会員割引、DIY整備)に分けられる。賢い車選びには「購入費+維持費−売却額」で考える「トータルコスト視点」が必須。

目次

まずは知っておきたい!車の維持費は「固定費」と「変動費」の2種類

車の維持費と一言でいっても、その中身は様々です。全体像を掴むために、まずは「固定費」と「変動費」の2種類に分けて考えましょう。固定費は車の所有期間中、定期的・定額的に発生する費用。変動費は、車の使用状況(走行距離など)によって変動する費用です。この2つを理解することが、維持費管理の第一歩となります。

必ずかかる「固定費」の内訳

固定費は、車を持っているだけで必ず発生するコストです。計画的に資金を準備しておく必要があります。主に、税金、保険料、駐車場代などが含まれます。これらの費用は、車種や排気量、お住まいの地域によって金額が変わるため、自分のケースに当てはめて確認することが重要です。

自動車税(種別割)・軽自動車税(種別割)

自動車税(種別割)は、毎年4月1日時点の車の所有者に対して課される税金です。車の総排気量によって税額が決まっており、排気量が大きいほど高くなります。軽自動車の場合は、排気量に関わらず一律の「軽自動車税(種別割)」が課されます。2019年10月1日以降に初回新規登録を受けた車は、税率が引き下げられています。

総排気量2019年9月30日以前登録2019年10月1日以後登録
軽自動車10,800円10,800円
1,000cc以下29,500円25,000円
1,000cc超~1,500cc以下34,500円30,500円
1,500cc超~2,000cc以下39,500円36,000円
2,000cc超~2,500cc以下45,000円43,500円
2,500cc超~3,000cc以下51,000円50,000円

※エコカー減税対象車は、ここからさらに減税される場合があります。

自動車重量税

自動車重量税は、その名の通り車両の重量に応じて課される税金です。新規登録時と、その後の車検時に、次の車検までの期間分(通常は2年または3年)をまとめて支払います。重い車ほど税額が高くなる仕組みです。また、エコカー減税の対象となる車種は、燃費性能に応じて税額が免除または減額されるため、車選びの重要なポイントになります。

自賠責保険料

自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は、法律で加入が義務付けられている強制保険です。交通事故の被害者救済を目的としており、対人賠償(他人を死傷させた場合の損害賠償)のみが補償対象となります。保険料は車種(普通自動車か軽自動車か)と保険期間によって決まっており、どの保険会社で加入しても同額です。通常、車検時に次の車検までの期間分をまとめて支払います。

任意保険料

自賠責保険だけではカバーできない損害(対物賠償、自身のケガ、車両の損害など)に備えるのが任意保険です。運転者の年齢、免許証の色、運転歴(ノンフリート等級)、車種、車両保険の有無、補償内容など、様々な要因で保険料が大きく変動します。特に20代の若いドライバーは等級が低く、保険料が高くなる傾向にあります。年間数万円から、高い場合は20万円以上になることもあり、維持費の中でも大きなウェイトを占める費用です。

駐車場代

自宅に駐車スペースがない場合、月極駐車場を契約する必要があります。この費用は地域差が非常に大きく、都心部では月々数万円かかることも珍しくありませんが、地方では数千円で済む場合もあります。年間で見ると非常に大きな出費となるため、車を購入する前に、必ず周辺の駐車場代の相場を調べておきましょう。見落としがちですが、維持費計画において極めて重要な要素です。

ローン返済額

車をローンで購入した場合、毎月の返済額も維持費の一部と考えるべきです。これは車両本体価格だけでなく、金利も含まれるため、総支払額は現金一括購入よりも多くなります。ローンを組む際は、月々の返済額が家計を圧迫しないか、慎重にシミュレーションすることが不可欠です。維持費の計算には、このローン返済額も含めて「月々の車関連費」として捉えることが大切です。

乗り方で変わる「変動費」の内訳

変動費は、日々の車の使い方、つまり走行距離やメンテナンスの頻度によって金額が変わる費用です。自分のカーライフを想像しながら、どれくらいかかるか見積もることが節約への近道となります。通勤で毎日乗る人と、週末のレジャーでしか乗らない人では、変動費に大きな差が生まれます。

ガソリン代・燃料費

最も代表的な変動費がガソリン代です。「走行距離 ÷ 燃費 × ガソリン単価」で計算できます。当然ながら、走行距離が長いほど、また、燃費の悪い車に乗るほどガソリン代はかさみます。最近のガソリン価格高騰を考えると、車の燃費性能は維持費に直結する最重要項目の一つと言えるでしょう。ハイブリッド車やEV(電気自動車)は、初期費用は高いものの、この燃料費を大幅に抑えることが可能です。

メンテナンス費用

車を安全・快適に保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。代表的なものにエンジンオイル交換(走行5,000kmまたは半年に1回が目安)、タイヤ交換(3〜5年が目安)、バッテリー交換、ワイパーゴム交換などがあります。これらの費用は消耗品のグレードや交換を依頼する業者によって変わります。こまめなメンテナンスは、一見すると出費に思えますが、大きな故障を防ぎ、結果的に修理代を安く抑えることにつながります。

車検費用

車検(自動車検査登録制度)は、国が定める保安基準に適合しているかを確認するための検査で、新車登録から3年後、以降は2年ごとに受ける義務があります。車検費用は、前述した「自動車重量税」や「自賠責保険料」といった法定費用に加え、「車検基本料」や「整備費用」で構成されます。この基本料や整備費用が、ディーラー、車検専門店、ガソリンスタンドなど、依頼する業者によって大きく異なります。

高速道路料金・その他費用

週末のドライブや旅行で高速道路を利用すれば、その都度通行料金が発生します。また、外出先でのコインパーキング代や、洗車代なども、積み重なれば無視できない金額になります。これらの費用も、自分のライフスタイルに合わせてあらかじめ予算に組み込んでおくと、より正確な維持費を把握することができます。

HUBRIDE小野寺

まずは自分の生活に合った「ざっくり年間予算」を設定しましょう。

この章のポイント
  • 固定費は地域や車種で大きく変動するため事前調査が必須。
  • 変動費は日常の工夫次第で大きく削減可能。
  • 両方の費用構造を理解すると無駄を発見しやすい。

【車種・年収別】あなたの維持費はいくら?徹底シミュレーション

車の維持費の全体像が見えたところで、ここからは具体的な数字に落とし込んでいきましょう。「結局、年間で、月々でいくらかかるの?」という疑問に答えるため、人気の車種クラス別に維持費を徹底シミュレーションします。あなたの年収やライフスタイルと照らし合わせながら、リアルなカーライフを想像してみてください。

シミュレーションの前提条件

シミュレーションをより現実に近づけるため、以下の共通条件を設定します。ご自身の状況に合わせて数値を調整し、オリジナルのシミュレーションにお役立てください。

  • 使用者: 27歳男性(ペルソナ:佐藤さん)、東京都在住と仮定
  • 年間走行距離: 10,000km(通勤・レジャー利用)
  • ガソリン単価: レギュラー170円/L、ハイオク180円/L
  • 駐車場代: 月額15,000円(年間180,000円)
  • 任意保険: 27歳、新規契約(6等級)、車両保険なし、対人・対物無制限
  • 車検: 2年ごとにかかる費用を1年あたりに換算
  • メンテナンス代: オイル交換2回/年、その他消耗品交換費用を含む

【車種別】年間・月々の維持費シミュレーション

ここでは、特に人気の高い「軽自動車」「コンパクトカー」「ミニバン」「SUV」の4つのカテゴリーで、代表的な車種の維持費を算出します。

軽自動車(例:ホンダ N-BOX)の場合

圧倒的な販売台数を誇る軽自動車。その最大の魅力は、やはり維持費の安さです。税金や保険料が普通車に比べて格段に優遇されており、燃費性能も高いモデルが多いのが特徴です。初めての車として、またセカンドカーとして絶大な人気を誇ります。

  • 燃費: 21.2km/L (WLTCモード)
  • ガソリン代: 約79,245円
  • 自動車税: 10,800円
  • 任意保険料: 約60,000円
  • 車検費用(1年あたり): 約40,000円
  • メンテナンス代: 約20,000円
  • 駐車場代: 180,000円
項目年間費用
税金・保険料(固定費)
軽自動車税10,800円
自動車重量税(車検時)3,300円
自賠責保険料(車検時)9,275円
任意保険料60,000円
変動費
ガソリン代79,245円
メンテナンス・消耗品代20,000円
その他固定費
駐車場代180,000円
車検基本料(1年あたり)25,000円
合計(年間)約387,620円
合計(月々)約32,302円

コンパクトカー(例:トヨタ ヤリス)の場合

軽自動車よりもパワフルで、長距離移動も快適なコンパクトカー。運転のしやすさと優れた燃費性能を両立しており、幅広い層から支持されています。普通車の中では維持費が安く、初めての普通車として非常にバランスの取れた選択肢です。

  • 燃費: 21.6km/L (WLTCモード・ガソリンモデル)
  • ガソリン代: 約78,704円
  • 自動車税: 30,500円
  • 任意保険料: 約70,000円
  • 車検費用(1年あたり): 約50,000円
  • メンテナンス代: 約25,000円
  • 駐車場代: 180,000円
項目年間費用
税金・保険料(固定費)
自動車税30,500円
自動車重量税(車検時)12,300円
自賠責保険料(車検時)9,445円
任意保険料70,000円
変動費
ガソリン代78,704円
メンテナンス・消耗品代25,000円
その他固定費
駐車場代180,000円
車検基本料(1年あたり)30,000円
合計(年間)約435,949円
合計(月々)約36,329円

ミニバン(例:トヨタ アルファード)の場合

広い室内空間と豪華な内装で、ファミリー層から絶大な支持を得るミニバン。大人数での移動や多くの荷物を積むシーンで大活躍します。ただし、車両重量が重く、排気量も大きいため、維持費は他のクラスに比べて高額になる傾向があります。

  • 燃費: 10.6km/L (WLTCモード・ガソリンモデル)
  • ガソリン代: 約160,377円
  • 自動車税: 43,500円
  • 任意保険料: 約90,000円
  • 車検費用(1年あたり): 約75,000円
  • メンテナンス代: 約40,000円
  • 駐車場代: 180,000円
項目年間費用
税金・保険料(固定費)
自動車税43,500円
自動車重量税(車検時)20,500円
自賠責保険料(車検時)9,445円
任意保険料90,000円
変動費
ガソリン代160,377円
メンテナンス・消耗品代40,000円
その他固定費
駐車場代180,000円
車検基本料(1年あたり)45,000円
合計(年間)約588,822円
合計(月々)約49,069円

SUV(例:トヨタ ハリアー)の場合

スタイリッシュなデザインと悪路走破性で、近年人気が急上昇しているSUV。街乗りからアウトドアまで幅広く対応できるのが魅力です。車両価格や維持費はコンパクトカーとミニバンの中間あたりに位置しますが、モデルによってはハイオク仕様車もあり、燃料費が高くなるケースもあります。

  • 燃費: 15.4km/L (WLTCモード・ガソリンモデル)
  • ガソリン代: 約110,390円
  • 自動車税: 36,000円
  • 任意保険料: 約80,000円
  • 車検費用(1年あたり): 約65,000円
  • メンテナンス代: 約35,000円
  • 駐車場代: 180,000円
項目年間費用
税金・保険料(固定費)
自動車税36,000円
自動車重量税(車検時)16,400円
自賠責保険料(車検時)9,445円
任意保険料80,000円
変動費
ガソリン代110,390円
メンテナンス・消耗品代35,000円
その他固定費
駐車場代180,000円
車検基本料(1年あたり)40,000円
合計(年間)約507,235円
合計(月々)約42,270円

【一覧表】車種別・維持費の比較まとめ

車種クラス年間維持費(目安)月々維持費(目安)特徴
軽自動車約39万円約3.2万円税金・保険料が圧倒的に安い。燃費も良い。
コンパクトカー約44万円約3.6万円普通車の中では維持費が安く、走行性能とのバランスが良い。
SUV約51万円約4.2万円デザイン性と実用性を両立。モデルによる差が大きい。
ミニバン約59万円約4.9万円維持費は高めだが、室内空間の広さと利便性は随一。

※上記はあくまで一例です。駐車場代や保険料、走行距離によって大きく変動します。

【年収別】無理なく維持できる車のクラスは?

「自分はどのクラスの車なら買って大丈夫?」これは誰もが悩むポイントです。ここでは、年収別に見た場合の車の維持費の目安と、選べる車種の選択肢について解説します。

車の維持費は年収の手取り20%以内が目安

一般的に、無理なく車を維持できる年間維持費の目安は、年収の手取り額の20%以内と言われています。例えば、手取り年収が320万円(額面400万円程度)の場合、その20%は64万円。この金額が、ローン返済額も含めた年間の車関連費の上限と考えると、計画が立てやすくなります。この基準を超えると、家計を圧迫し、貯蓄や他のことにお金を使う余裕がなくなってしまう可能性があります。

年収300万円台の場合

年収300万円台(手取り年収240万円~)の場合、維持費の目安は年間48万円程度となります。この予算であれば、軽自動車が最も現実的で安心な選択肢と言えるでしょう。シミュレーションでも分かる通り、軽自動車の年間維持費は約39万円(駐車場代込)なので、予算内に十分に収まります。ローンを組む場合も、車両価格が比較的安い軽自動車であれば、月々の負担を抑えられます。

年収400万円台の場合

ペルソナである佐藤さんと同じ、年収400万円台(手取り年収320万円~)の場合。維持費の目安は年間64万円程度です。この予算であれば、選択肢は大きく広がります。軽自動車はもちろん、コンパクトカーや一部のSUVも十分に維持が可能です。シミュレーションではコンパクトカーが約44万円、SUVが約51万円なので、どちらも予算内です。ミニバン(約59万円)もギリギリ維持可能ですが、ローン返済額や突発的な出費を考えると、少し余裕を持たせた方が安心かもしれません。

年収500万円以上の場合

年収500万円以上(手取り年収400万円~)になると、維持費の目安は年間80万円以上となり、かなり余裕が生まれます。ミニバンや高級SUV、さらには輸入車なども視野に入ってきます。ただし、高級車になるほど税金や保険料、部品代が高くなる傾向があるため注意が必要です。自分のライフスタイルや価値観と照らし合わせ、どの車にどれだけのコストをかけるか、じっくり検討しましょう。

HUBRIDE小野寺

月々の支払と年間総額、両方でチェックして無理のない範囲に。

この章のポイント
  • 年収の20%以内に維持費を抑えると家計が安定。
  • 車種選びは趣味と実用性のバランスが大事。
  • 駐車場代や保険料は維持費の中でも影響大。

【ライフプラン別】長期的な維持費の変化を予測して考えよう

車は一度買ったら長く付き合うもの。購入時のことだけでなく、将来のライフプランの変化によって、車の使い方や必要な車種、そして維持費がどう変わっていくかを予測することが賢い車選びにつながります。

独身期(20代〜):趣味や自由を優先

佐藤さんのような20代独身期は、自分の趣味やライフスタイルに合わせて車を自由に選べる時期です。キャンプが好きならSUV、運転を楽しみたいならスポーツカー、コストを抑えたいなら軽自動車やコンパクトカーと、選択は様々です。ただし、任意保険料が高くなる傾向があるため、保険料を抑える工夫が必要です。この時期に燃費の良い車を選んでおくと、浮いたお金を趣味や貯蓄に回すことができます。

夫婦二人(30代〜):ライフスタイルの変化を見据えて

結婚し、夫婦二人で生活するようになると、車の使い方も変わってきます。二人での旅行や大きな買い物など、より快適性や積載性が求められるようになるかもしれません。将来的に子供を持つことを考えているなら、チャイルドシートの設置しやすさや、スライドドアの有無なども考慮に入れておくと、後々の買い替えコストを抑えられます。コンパクトカーからミドルサイズのSUVやミニバンへの乗り換えを検討する時期です。

子育て期(30代後半〜):家族のための最適な選択

子供が生まれると、車は「家族のための道具」としての側面が強くなります。両側スライドドアのミニバンは、子供の乗り降りや狭い場所での開閉に非常に便利で、子育て世代に絶大な人気を誇ります。家族が増え、荷物が増えることで、車の維持費だけでなく、ガソリン代やレジャー費も増加する傾向にあります。家計全体を見渡し、教育費など他の出費とのバランスを考えながら、最適な一台を選ぶ必要があります。

HUBRIDE小野寺

次の3〜5年の生活をイメージして選ぶと後悔が少ない。

この章のポイント
  • 将来のライフイベントを見越すと買い替えコストを減らせる。
  • 家族構成の変化で必要な車種は大きく変わる。
  • 車は10年単位で考えると費用効率が上がる。

明日からできる!車の維持費を劇的に下げる究極の節約術

車の維持費は、少しの知識と工夫で大きく節約することが可能です。ここでは、「購入前」と「購入後」に分けて、誰でもすぐに実践できる具体的な節約術を伝授します。

【購入前にできる】5つの節約術

車選びの段階で維持費は大きく決まります。後から後悔しないために、購入前にできる節約術をしっかり押さえておきましょう。

① 燃費の良い車・エコカーを選ぶ

維持費の中で変動幅が大きいガソリン代を抑えるには、燃費性能の高い車を選ぶことが最も効果的です。特にハイブリッド車やEV(電気自動車)、クリーンディーゼル車などのエコカーは、燃料費を大幅に削減できます。さらに、エコカー減税により「自動車重量税」や「自動車税」が減免されるため、税金面でも大きなメリットがあります。初期費用は高くても、数年間乗ることでトータルコストは安くなるケースも少なくありません。

② 軽自動車やコンパクトカーを検討する

先のシミュレーションで見た通り、軽自動車やコンパクトカーは税金や車検費用、部品代などが安く、維持費を根本的に抑えることができます。特に軽自動車は、自動車税や重量税の安さが際立っています。自分の車の使い方を冷静に見つめ直し、「本当に大きな車が必要か?」を考えてみましょう。見栄を張らず、実用性で選ぶことが、賢い節約の第一歩です。

③ 任意保険の等級を引き継ぐ(セカンドカー割引)

もし同居の家族がすでに車を持っていて、高い等級の任意保険に加入している場合、その等級を引き継いで保険料を安くできる可能性があります(等級の譲渡)。また、2台目以降の車として購入する場合、「セカンドカー割引」が適用され、通常新規で加入する6等級ではなく、7等級からスタートできるため、保険料を初年度から抑えることができます。購入前に保険会社に確認してみましょう。

④ 支払い方法を工夫する(低金利ローン、残価設定クレジット)

ローンを利用する場合は、金利が少し違うだけで総支払額は大きく変わります。ディーラーローンだけでなく、銀行のマイカーローンなど、複数のローンを比較検討し、最も低金利なものを選びましょう。また、「残価設定クレジット」は、数年後の下取り価格(残価)をあらかじめ差し引いた金額でローンを組むため、月々の支払額を抑えられます。ただし、契約終了時の選択肢や走行距離制限などの条件をよく理解する必要があります。

⑤ 【最重要】リセールバリューの高い車を選ぶ

リセールバリューとは、車を売却する際の再販価値のことです。人気車種や人気のカラー、グレードの車は、数年後も高く売れる傾向があります。購入時の価格が少し高くても、リセールバリューが高い車を選べば、売却時に多くの金額が手元に戻ってくるため、実質的な負担額(トータルコスト)を抑えることができます。これは非常に重要な視点であり、後の章で詳しく解説します。

購入後にできる「固定費」の節約術

車を購入した後も、固定費を見直すことで継続的な節約が可能です。

① 任意保険の見直し

任意保険は、1年ごとに契約を更新します。その際に、現在の補償内容が自分のカーライフに合っているか必ず見直しましょう。例えば、運転者を本人限定にしたり、年齢条件を変更したりすることで保険料は安くなります。また、複数の保険会社から見積もりを取る「相見積もり」は必須です。特に、代理店を介さずネットで直接契約する「ダイレクト型(通販型)保険」は、人件費が削減される分、保険料が安くなる傾向があります。

② 駐車場を見直す

月々の駐車場代は、大きな固定費です。契約中の駐車場が本当に最適か、定期的に見直してみましょう。少し離れた場所や、屋根なしの駐車場であれば、月々数千円安くなる可能性があります。年間で考えれば数万円の差になります。近隣の駐車場の相場をリサーチし、より条件の良い場所がないか探してみる価値は十分にあります。

購入後にできる「変動費」の節約術

日々の心がけで、変動費は着実に減らすことができます。

① 車検業者を比較検討する

車検費用は、依頼する業者によって数万円単位で変わります。一般的に、手厚いサービスが受けられるディーラーは高め、車検専門店やガソリンスタンドは比較的安価、そして最も安いのが自分で検査場に車を持ち込む「ユーザー車検」です。それぞれのメリット・デメリットを理解し、複数の業者から見積もりを取って比較検討することが節約の鍵です。

業者費用の目安メリットデメリット
ディーラー高い純正部品使用、サービスの質が高い、安心感が大きい費用が高額になりやすい
車検専門店普通早くて安い、キャンペーンが多い整備の質にばらつきがある場合も
整備工場普通融通が利きやすい、地域密着料金体系が分かりにくい場合も
ユーザー車検最安費用を法定費用のみに抑えられる手間と知識が必要、平日のみ受付

② 燃費の良い運転を心がける

急発進・急加速・急ブレーキを避ける「ふんわりアクセル」や、一定の速度で走行することを心がけるだけで、燃費は向上します。また、不要な荷物を積んだままにしない、タイヤの空気圧を適正に保つといった小さな習慣も、燃費改善につながります。日々の運転を見直すことは、最も手軽で効果的な節約術です。

③ クレジットカードや会員割引を活用する

ガソリンスタンドが発行するクレジットカードや、特定の会員サービスを利用すると、ガソリン代が割引になる場合があります。自分のよく利用するガソリンスタンドの割引サービスを調べてみましょう。また、オイル交換などのメンテナンス費用も、カー用品店の会員になることで割引を受けられることがあります。これらの割引をうまく活用することで、年間の維持費を数千円から一万円以上節約することも可能です。

④ DIYで簡単なメンテナンスを行う

ウォッシャー液の補充やワイパーブレードの交換など、比較的簡単なメンテナンスは、自分で挑戦してみる(DIY)のも一つの手です。カー用品店で部品を購入すれば、業者に依頼するよりも工賃分を節約できます。もちろん、専門的な知識が必要な整備はプロに任せるべきですが、自分でできる範囲のメンテナンスを行うことで、車への愛着も湧き、維持費も抑えられます。

HUBRIDE小野寺

毎年1回は保険と駐車場代を見直す習慣をつけましょう。

この章のポイント
  • 購入前の選択がその後の維持費を左右する。
  • 固定費削減は長期的に効く、変動費削減は即効性あり。
  • リセールバリューは最大の節約要素になり得る。

【差別化ポイント】「トータルコスト」で考える真に賢い車選び

多くの人が「車両価格+維持費」で車のコストを考えがちです。しかし、本当に賢い車選びをするためには、もう一つの重要な要素、「売却額(リセールバリュー)」を加えた「トータルコスト」で判断する必要があります。

トータルコストとは?「購入費+維持費-売却額」

トータルコストの考え方は非常にシンプルです。

トータルコスト = (車両購入費 + 維持費総額) - 売却額

この式が示すのは、車を所有してから手放すまでの間に、実際にあなたの財布から出ていくお金の総額です。購入時の価格が安くても、売却時に値段がほとんどつかなければ、トータルコストは高くなります。逆に、購入時の価格が多少高くても、リセールバリューが高ければ、トータルコストは驚くほど低く抑えられるのです。

実例で比較!トータルコストの重要性

ここに、特徴の異なる2台の車があるとします。

  • A車: 車両価格200万円。維持費は安いが人気はそこそこで、5年後の売却額は50万円。
  • B車: 車両価格250万円。人気が高く、5年後の売却額は150万円。

5年間の維持費がどちらも150万円だったと仮定して、トータルコストを計算してみましょう。

  • A車のトータルコスト: (200万円 + 150万円) – 50万円 = 300万円
  • B車のトータルコスト: (250万円 + 150万円) – 150万円 = 250万円

いかがでしょうか。購入時の価格はA車の方が50万円も安かったにもかかわらず、5年間で見た実質的な負担額は、リセールバリューの高いB車の方が50万円も安くなりました。これがトータルコストの考え方です。車選びの際には、目先の価格だけでなく、数年後の出口(売却)まで見据えることが、最終的に最もお得な選択につながるのです。

HUBRIDE小野寺

購入候補は「5年後の売却予想価格」まで調べておきましょう。

この章のポイント
  • 高く買っても高く売れれば結果的に安く済む。
  • 人気車種や色は売却時の価格を押し上げる。
  • トータルコストでの比較は車選びの失敗を防ぐ。

まとめ:維持費を制する者が、賢いカーライフを制する

本記事では、車の維持費の全貌から、車種・年収別の詳細なシミュレーション、そして具体的な節約術までを網羅的に解説しました。

車の維持費は、「固定費」と「変動費」に分けられ、税金、保険、ガソリン代、メンテナンス費など様々な項目で構成されます。年間維持費の目安は、駐車場代にもよりますが、軽自動車で約39万円、コンパクトカーで約44万円、ミニバンでは約59万円にものぼります。

重要なのは、これらの費用は事前の知識と工夫次第でコントロール可能だということです。燃費の良い車を選び、保険や車検業者を見直し、日々の運転を工夫する。そして何より、購入価格だけでなく「リセールバリュー」まで含めた「トータルコスト」で判断する視点を持つことが、賢い車選びの鍵となります。

維持費を正しく理解すれば、それはもう漠然とした不安の対象ではありません。あなたにとって最適な一台を見つけ、経済的な不安なく、自由で豊かなカーライフを実現するための一歩を、今日から踏み出しましょう。

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この記事を書いた人

HUBRIDE(ハブライド)ブログ編集部は、「信用に不安があっても、安心してクルマに乗れる社会をつくる」をミッションに、低与信層の方々が抱える“車購入”に関する疑問や不安を解消する情報を発信しています。

当編集部は、自動車販売・ローン審査・債務整理分野の実務経験者や専門ライター、マーケティング担当者によって構成されており、単なる情報提供ではなく、「読者の人生の再スタートを後押しする」実践的な知識と選択肢をお届けしています。

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