知らないと損!車の年式とは?税金や中古車価格への影響を徹底解説

「中古車を探しているけど、“年式”ってよく聞くけど一体何?」
「年式が古いと税金が高くなるって本当?」
「結局、何年落ちの車を買うのが一番コスパが良いの?」

家族が増え、新しい中古車を検討しているあなたなら、一度はこんな疑問を抱いたことがあるのではないでしょうか。車の年式は、単に「古さ」を示すだけの指標ではありません。実は、中古車の価格はもちろん、毎年支払う税金や保険料、さらには将来のメンテナンス費用にまで大きく影響する、非常に重要な判断基準なのです。

この記事を読めば、年式に関するあなたの疑問はすべて解決します。

  • 車の年式の正しい意味と簡単な調べ方
  • 年式が税金や保険料に与える具体的な影響(金額シミュレーション付き)
  • あなたの目的に合った「本当にコスパの良い中古車」の見つけ方

年式の知識を正しく身につけ、販売店の言いなりにならず、ご自身の判断で「賢い一台」を選べるようになりましょう。

この記事を5行で!
  • 「年式」は初度登録年月が基本!
  • 年式が古くなると税金(自動車税・重量税)が高くなる
  • 中古車の「お得ゾーン」は3〜5年落ち
  • 年式だけでなく走行距離とのバランスも大切
  • 10年超の低年式車は整備状態を厳しくチェックすること
ざっくり言うと

「車の年式」は単なる“古さ”ではなく、中古車の価格、税金、保険料、メンテナンス費に大きく影響する超重要な指標です。本記事では、年式の意味と調べ方、年式別の維持費の差、狙い目の年式、走行距離とのバランス、低年式車を選ぶ際の注意点まで徹底解説しています。特に「3年落ち」「5年落ち」がコスパ的におすすめ。知らないと損する情報ばかりなので、中古車選びの前にぜひチェックを。

あわせて読みたい
中古車購入で失敗しないために知っておきたい年式の基本知識 中古車購入で重要な年式の意味と確認方法を解説
目次

そもそも車の「年式」とは?

そもそも車の年式とは

まず、基本となる「年式」の正しい意味から理解していきましょう。実は「年式」という言葉には2つの意味合いがあり、これを混同すると混乱の原因になります。中古車選びで重要となるのは、「初度登録年月」の方です。

年式の正しい意味は「初度登録年月」

一般的に、車の「年式」とは、その車が日本で初めて運輸支局に登録された年月を指します。これは人間でいう「誕生日」のようなもので、公的な記録として車検証(自動車検査証)に「初度登録年月」という項目で記載されています。

中古車情報サイトなどで表示されている「年式」は、この初度登録年月の「年」の部分を指しているのがほとんどです。例えば「2020年式」とあれば、それは2020年に新車として初めて登録された車ということになります。この初度登録年月が、税金や保険料を計算する際の基準となります。

「モデル年式」との違いに注意

もう一つ、「モデル年式」という言葉があります。これは、その車のデザインや設計が発表された年を指します。例えば、2020年にフルモデルチェンジした車種は「2020年モデル」と呼ばれます。

注意したいのは、2022年に新車登録された「2020年モデル」の車も存在するということです。この場合、中古車としての「年式」は2022年式(初度登録年月)となりますが、「モデル年式」は2020年です。中古車選びでは、まず車検証に記載されている「初度登録年月」を正しく確認することが何よりも重要です。

HUBRIDE小野寺

中古車を検討するなら、まずは車検証を見て「初度登録年月」をチェックするクセをつけましょう。

この章のポイント
  • 「年式」は登録された年のことで、実は“モデル年式”とは異なる。
  • 中古車選びでは「初度登録年月」が判断材料。
  • 車検証を見れば確実に確認できる。

車の年式の調べ方|車検証のここを見ればOK!

車の年式の調べ方|車検証のここを見ればOK

では、具体的に車の年式はどこで確認すればよいのでしょうか。最も確実で簡単な方法をご紹介します。

最も確実なのは「自動車検査証(車検証)」

車の年式(初度登録年月)を確認する最も確実な方法は、自動車検査証(車検証)を見ることです。車検証は、通常、助手席のグローブボックスなどに保管されています。

車検証の左上の方にある「初度登録年月」という欄を見てください。ここに「令和2年5月」のように記載されている場合、この車の年式は「2020年式」となります。中古車販売店で実車を確認する際は、必ずこの車検証を見せてもらい、ご自身の目で確認するようにしましょう。

車検証がない場合の調べ方

手元に車検証がない場合でも、年式を調べる方法はあります。一つは、新車保証書(メンテナンスノート)を確認する方法です。保証書には「登録年月日」が記載されており、これが初度登録年月と同じになります。

また、シートベルトの付け根にあるタグに製造年月日が記載されていることもありますが、これはあくまで製造年月であり、登録年月とは異なる場合があるため参考程度に留めましょう。最も正確な情報を知るためには、やはり車検証を確認するのが一番です。

HUBRIDE小野寺

中古車を実際に見る際は、必ず車検証を見せてもらいましょう。年式を鵜呑みにしないのが失敗しないコツです。

この章のポイント
  • 車検証の「初度登録年月」が最も信頼できる情報源。
  • 保証書にも記載があるが、正確性では車検証が上。
  • 製造年月日(シートベルトなど)はあくまで参考程度。

年式が影響する3大コスト|価格・税金・保険料を徹底比較

年式が影響する3大コスト|価格税金保険料を徹底比較

年式が車の価値や維持費にどう影響するのか、ここが最も気になるポイントでしょう。「価格」「税金」「保険料」という3つのコストに分けて、具体的に解説します。

①中古車価格への影響

最もイメージしやすいのが、中古車価格への影響です。一般的に、年式が新しい(登録からの年数が浅い)車ほど価格は高く、年式が古くなる(経過年数が長くなる)につれて価格は安くなります。

特に、新車登録から3年、5年、7年といった車検のタイミングで手放す人が多いため、市場に出回る台数が増え、価格が一段階下がる傾向にあります。これを「価格の節目」として覚えておくと、中古車探しに役立ちます。

②自動車税・自動車重量税への影響

車の維持費で大きな割合を占めるのが税金です。実は、車の年式が古くなると、自動車税(種別割)と自動車重量税が高くなる「重課」という制度があります。これは「環境への負荷が大きい古い車には、より多くの税負担を求める」という趣旨の制度です。

「古い車は維持費が安い」と思われがちですが、この税金の重課制度により、必ずしもそうとは言えないのです。具体的にいつから、いくら高くなるのかを次の項目で詳しく見ていきましょう。

税金はいつから高くなる?13年超えの重課措置とは

税金が重くなるタイミングは、ガソリン車の場合、新車登録から13年です。ディーゼル車の場合は11年となります。

具体的には、13年を超えると自動車税(種別割)は約15%、車検ごとに支払う自動車重量税は約39%も高くなります。例えば、排気量1.5L超~2.0L以下の一般的なミニバンの場合、自動車税は年間で約6,000円、自動車重量税は2年間で12,600円も負担が増える計算になります。

新車登録から13年未満新車登録から13年経過後
自動車税39,500円/年約45,400円/年
自動車重量税32,800円/2年45,600円/2年
※排気量1.5L超~2.0L以下、車両重量1.5t超~2.0t以下の場合の例

【維持費シミュレーション】3年落ち vs 10年落ちミニバン

では、実際にどのくらい維持費に差が出るのでしょうか。人気のミニバン(排気量2.0L、車両重量1.5t超)を例に、「3年落ち」と「10年落ち」を購入した場合の今後5年間の維持費をシミュレーションしてみましょう。

項目3年落ちミニバンを購入した場合 (今後5年間)10年落ちミニバンを購入した場合 (今後5年間)
自動車税197,500円 (39,500円×5年)215,500円 (39,500円×2年 + 45,400円×3年)
自動車重量税65,600円 (32,800円×2回)78,400円 (32,800円×1回 + 45,600円×1回)
想定メンテナンス費約150,000円約300,000円
合計約413,100円約593,900円
5年間の差額約180,800円

※メンテナンス費は一般的な消耗品交換や予防整備を想定した概算です。

このシミュレーションを見ると、車両本体価格が安い10年落ちの車でも、税金の重課と故障リスクの増加によるメンテナンス費で、結果的に5年間のトータルコストは3年落ちの車より高くなる可能性があることがわかります。

③自動車保険料への影響

年式は自動車保険料、特に車両保険に影響します。車両保険は、事故で自分の車が壊れた際の修理費を補償するものですが、その保険料は「車両料率クラス」という指標で決まります。

この料率クラスは、車種や型式だけでなく年式も影響し、一般的に年式が古くなるほど事故時の修理費が高くなる傾向にあるため、保険料が割高になることがあります。また、あまりに年式が古い車(例:15年~20年落ち以上)の場合、車両の評価額が低くなり、そもそも車両保険に加入できないケースもあるため注意が必要です。

【目的別】賢い中古車選び!狙い目の年式は何年落ち?

賢い中古車選び狙い目の年式は何年落ち

年式がコストに与える影響を理解したところで、次は「じゃあ、結局何年落ちを買うのがベストなの?」という疑問にお答えします。これは、あなたの予算や車の使い方によって最適な答えが変わってきます。

高年式・中年式・低年式のメリット・デメリット

まずは、年式ごとの特徴を一覧で見てみましょう。

高年式 (1~3年落ち)中年式 (4~7年落ち)低年式 (8年落ち以上)
メリット・故障リスクが低い
・最新の安全装備
・新車同様の綺麗さ
・価格と品質のバランスが良い
・選択肢が豊富
・性能も比較的新しい
・車両本体価格が圧倒的に安い
デメリット・車両本体価格が高い・走行距離や状態に個体差が大きい
・メーカー保証が切れている場合がある
・故障リスクが高い
・税金が高くなる(13年超)
・燃費性能が劣る

【コスパ重視派】におすすめなのは「3年落ち」「5年落ち」

「故障のリスクは抑えたいけど、新車は高すぎる…」という、あなたのようなコスパを重視する方には、「3年落ち」または「5年落ち」が最もおすすめです。

3年落ちは、最初の車検を機に手放された車が多く、新車に近いコンディションでありながら価格は大きく下がっています。5年落ちは、2回目の車検のタイミングで市場に多く出回り、価格がさらにこなれてくるため、品質と価格のバランスが非常に良い「狙い目」と言えるでしょう。

【価格重視派】は「7年落ち」「10年落ち」も視野に

「初期費用をできるだけ抑えたい」「短期間だけ乗れればいい」という価格重視派の方であれば、「7年落ち」や「10年落ち」も選択肢に入ります。7年落ちなら3回目の車検のタイミングで価格が底値に近くなります。

10年落ちになると、車両価格は非常に安くなりますが、税金の重課や故障リスクの増加というデメリットを理解しておく必要があります。購入後のメンテナンス費用も考慮して、トータルコストで判断することが重要です。

HUBRIDE小野寺

使う年数や頻度を明確にしたうえで、自分に合った「年式」を選ぶことが一番の節約になります。

この章のポイント
  • 「3年落ち」「5年落ち」は状態と価格のバランスが良い。
  • 7〜10年落ちは価格は安いが、故障リスクと税金が課題。
  • 購入目的によって最適な年式は変わる。

年式と走行距離、どっちを優先すべき?

年式と走行距離どっちを優先すべき

中古車選びで年式と並んで重要視されるのが「走行距離」です。この2つの指標、どちらを優先すればよいのでしょうか。

基本的な考え方:「年式と走行距離のバランス」が重要

結論から言うと、年式と走行距離はどちらか一方だけを見るのではなく、バランスで判断することが大切です。一般的に、車の年間走行距離の目安は1万kmと言われています。

例えば、「5年落ちで走行距離5万km」の車は、年式相応の標準的な使われ方をした車だと判断できます。一方で、「3年落ちで走行距離8万km」の車は過走行気味、「10年落ちで走行距離3万km」の車は走行距離が極端に少ない、といった評価になります。

こんな場合は「年式」を優先しよう

車のゴム部品や樹脂パーツは、走行距離に関わらず時間と共に劣化します。そのため、極端に走行距離が少ない低年式車(例:10年落ちで2万km)よりも、年式が新しく走行距離が多めの車(例:3年落ちで5万km)の方が、部品の劣化が少なくコンディションが良い場合があります。安全性を重視するなら、年式の新しさを優先する方が賢明です。

こんな場合は「走行距離」を優先しよう

長距離移動が多いなど、過酷な使われ方をしていた車は、エンジンやトランスミッションといった主要部品の消耗が進んでいる可能性があります。同じ年式の車で迷った場合は、走行距離が少ない方を選ぶのが基本です。特に5万kmを超えると、タイミングベルトやウォーターポンプといった高額な消耗品の交換時期を迎える車種もあるため、整備記録を確認することが重要です。

HUBRIDE小野寺

「年式が新しく、走行距離も適度」な車を探すのがベスト。数値だけでなく“使われ方”を確認しましょう。

この章のポイント
  • 年式が新しくても走行距離が極端に多いと要注意。
  • 樹脂パーツなどは“経年劣化”するため年式は軽視できない。
  • どちらも“バランス”が鍵。1年1万kmが目安。

低年式車(10年落ち超)購入前の5つのチェックポイント

低年式車10年落ち超購入前の5つのチェックポイント

価格の安さが魅力の低年式車ですが、「安物買いの銭失い」にならないためには、購入前に厳しい目でチェックする必要があります。ここでは、プロの整備士が実践する確認ポイントを5つご紹介します。

①エンジン周りのオイル漏れや異音

エンジンをかけてもらい、異音や不自然な振動がないか確認しましょう。ボンネットを開けて、エンジン周辺にオイルが滲んだり漏れたりした跡がないかもチェックします。オイル漏れは修理に高額な費用がかかるケースが多いため、重要な確認項目です。

②足回り・下回りのサビやブーツ類の劣化

車の下を覗き込み、マフラーやフレームにひどいサビや腐食がないかを確認します。特に雪国で使われていた車は融雪剤の影響でサビやすい傾向にあります。また、タイヤの付け根あたりにあるゴム製の部品(ドライブシャフトブーツなど)に亀裂や破れがないかも見ておきましょう。破れていると車検に通らず、交換費用が発生します。

③電装系の動作確認

パワーウィンドウ、エアコン、カーナビ、オーディオ、電動スライドドアなど、電気で動く装備は一通りすべて操作して、正常に作動するかを確認してください。エアコンの効きが悪い、パワーウィンドウの動きが遅いといった症状は、修理に意外と費用がかかることがあります。

④内外装のコンディション

シートのへたりやシミ、ダッシュボードの傷や割れ、天井の汚れなど、内装の状態を確認します。長年乗られてきた車は、においが染みついていることもあるため、実際に乗り込んでチェックしましょう。外装も、塗装の色あせやクリア層の剥がれ、目立たない箇所のキズやへこみがないか、時間をかけて確認します。

⑤整備記録簿の有無と内容

整備記録簿(メンテナンスノート)は、その車の「カルテ」です。これまでの点検内容や消耗品の交換履歴が記録されており、適切にメンテナンスされてきたかどうかを判断する重要な手がかりになります。整備記録簿がきちんと残っており、定期的にオイル交換などのメンテナンスが行われている車は、低年式でも信頼性が高いと言えるでしょう。

HUBRIDE小野寺

安さに惹かれても、低年式車は購入前にプロによる点検を受けるのが賢明です。

この章のポイント
  • エンジンの異音やオイル漏れは致命的。
  • サビやゴム部品の劣化は修理費がかさむ。
  • 整備記録簿がある車は“手入れされてきた証”で安心材料。

まとめ|年式を理解して賢い車選びを

まとめ|年式を理解して賢い車選びを

今回は、車の年式について、その意味から調べ方、維持費への影響、そして中古車選びのポイントまでを詳しく解説しました。年式は単なる数字ではなく、その車の健康状態と将来かかるコストを予測するための重要な情です。

この記事で解説した「税金の重課タイミング」や「目的別の狙い目の年式」といった知識を武器にすれば、中古車販売店の情報に惑わされることなく、ご自身の家族構成や予算に本当に合った一台を見つけ出すことができるはずです。まずは中古車情報サイトで、「3年落ち」「5年落ち」「7年落ち」のミニバンを検索し、価格や状態を比較することから始めてみてはいかがでしょうか。あなたの賢い車選びを応援しています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

HUBRIDE(ハブライド)ブログ編集部は、「信用に不安があっても、安心してクルマに乗れる社会をつくる」をミッションに、低与信層の方々が抱える“車購入”に関する疑問や不安を解消する情報を発信しています。

当編集部は、自動車販売・ローン審査・債務整理分野の実務経験者や専門ライター、マーケティング担当者によって構成されており、単なる情報提供ではなく、「読者の人生の再スタートを後押しする」実践的な知識と選択肢をお届けしています。

目次