【動画で解説】車のすり傷、自分で直せる?プロが教える見分け方と修理法

「うわっ、いつの間に…」愛車のボディに白いすり傷を見つけて、心がえぐられるようなショックを受ける気持ち、本当によくわかります。特に、大切にしている車ならなおさらですよね。

「この傷、自分で直せるのかな?」「修理に出すといくらかかるんだろう…」「下手に触って、もっとひどくなったらどうしよう」そんな不安で頭がいっぱいになっていませんか?

ご安心ください。この記事を読めば、その悩みはすべて解決します。車の傷修理は、正しい知識を持って傷の状態を見極め、適切な手順を踏めば、決して怖いものではありません。

この記事では、元ディーラー整備士監修のもと、傷のレベル診断からDIYでの具体的な修理方法、業者に依頼する場合の費用相場まで、あなたの疑問を一つひとつ解消していきます。

まずは、あなたの愛車の傷がどのレベルなのか、簡単なフローチャートで診断してみましょう!

この記事を5行で!
  • 爪・水・色で深さを診断 → DIYで直せるかプロに任せるかがわかる。
  • DIYは2段階 → コンパウンド(浅い傷)、タッチペン(やや深い傷)。
  • 深い傷はプロ依頼 → 下地や金属が出ているとサビに直結。
  • 費用相場の把握 → バンパーやドアで1〜8万円程度が目安。
  • 予防策が効果的 → コーティング、手洗い洗車、駐車位置の工夫。
ざっくり言うと

車のすり傷は「傷の深さ」でDIYかプロ修理かを判断するのが大切です。
爪に引っかからない浅い傷はコンパウンドでDIY可能。少し深い傷ならタッチペンで補修できます。下地や金属が見えている深い傷はDIYが難しく、放置するとサビの原因になるためプロ依頼が必須。プロ修理は傷の場所や大きさで費用が変わり、1〜8万円程度が目安。業者選びは見積もり比較・口コミ・説明の丁寧さがポイントです。予防にはガラスコーティング、正しい洗車、駐車場所選びが有効。小さな傷も放置せず早めに対処することが、愛車を長く綺麗に保つ秘訣です。

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目次

あなたの傷はどのタイプ?簡単キズ診断フローチャート

いくつかの簡単な質問に答えるだけで、あなたの車のすり傷に最適な対処法が見つかります。

  1. 傷を爪で軽くこすってみてください。引っかかりはありますか?
    • A. 全く引っかからない → 質問2へ
    • B. 少しだけ引っかかる感じがする → 質問3へ
    • C. 明らかに爪がガリッと引っかかる → 【業者依頼編】へジャンプするのがおすすめです。
  2. 傷の部分に水をかけてみてください。傷は見えなくなりますか?
    • A. 一時的に見えなくなる → 【DIY編:レベル1 コンパウンド修理】でキレイになる可能性大です!
    • B. 薄くはなるけど、まだ見える → 【DIY編:レベル1 コンパウンド修理】で目立たなくできますが、完全に消えない可能性もあります。
  3. 傷の色は何色ですか?
    • A. ボディカラーと同じか、白い線が見える → 【DIY編:レベル2 タッチペン修理】で対応できる可能性があります。
    • B. 白やグレー、または金属のような銀色が見える → 【業者依頼編】へ。塗装の下地が露出しており、サビのリスクがあるためプロへの相談が賢明です。

この診断はあくまで目安です。少しでも不安な方は、この記事を読み進めて正しい知識を身につけてから判断してくださいね。

まずは傷の状態をチェック!DIYかプロ依頼かの判断基準

すり傷の修理で最も重要なのが、「傷の深さ」を正しく見極めることです。この見極めを誤ると、DIYで修理した結果、かえって傷が目立ってしまうこともあります。ここでは、誰でもできる傷の深さのチェック方法を解説します。

【判断基準1】爪で触って引っかかるか?

最も簡単で基本的なチェック方法が、爪で傷の表面を優しくなぞってみることです。

  • 全く引っかからない: 塗装の一番上にある「クリア層」だけの非常に浅い傷です。DIYでキレイにできる可能性が最も高いレベルです。
  • 少し引っかかる: クリア層を突き抜け、色の層である「カラー層」に達している可能性があります。これもDIYの範囲内ですが、少し手間がかかります。
  • 明らかにガリッと引っかかる: カラー層の下にある「下地層」や、ボディの鋼板まで達している重度の傷です。サビが発生する危険性が高いため、迷わずプロに相談しましょう。

【判断基準2】水で濡らすと傷は消えるか?

次に試してほしいのが、傷の部分に水をかける方法です。クリア層だけの浅い傷は、微細な凹凸に水が入り込むことで光の乱反射が抑えられ、一時的に見えなくなります。

もし水をかけて傷がスッと消えるようであれば、それはごく浅い傷の証拠。コンパウンドで磨くだけで、ほとんどわからなくなるでしょう。逆に、水をかけても傷がはっきり残る場合は、カラー層まで達している可能性が高いと判断できます。

【判断-基準3】傷の色は?下地が見えていないか?

傷の色も重要な判断材料です。車の塗装は、一般的に以下の構造になっています。

塗装層役割傷がついた時の見え方
クリア層塗装面を保護し、艶を出す透明な層白っぽい線傷に見えることが多い
カラー層車のボディカラーを決める色の層クリア層が削れ、色が鈍く見える
下地層塗装の密着性を高め、サビを防ぐ層白やグレーの塗料が見える
鋼板車のボディ本体金属の銀色が見える

もし傷の中にボディカラーではない白やグレー、あるいは金属の色が見えていたら、それは下地が露出しているサインです。この状態を放置すると、雨水などが侵入して内部からサビが広がる原因になります。サビが進行すると修理費用も高額になるため、早急にプロに依頼するのが賢明です。

HUBRIDE小野寺

迷ったら無理せずプロに相談し、サビを防ぐのが安心。

この章のポイント
  • 爪で引っかからない傷=クリア層のみでDIY可能。
  • 水をかけて消える傷=浅い証拠。
  • 白や銀が見える=下地や金属で要プロ修理。

【DIY編】自分でできる!車のすり傷修理法をレベル別に徹底解説

「自分の傷ならDIYで直せそうだ」と判断できた方のために、ここからは具体的な修理方法を傷のレベル別に解説します。正しい道具と手順で、愛車をあなたの手で蘇らせましょう。

DIY修理の前に!準備すべき基本ツール

作業を始める前に、以下の基本ツールを揃えておくとスムーズです。

  • カーシャンプーとスポンジ: 作業前の洗浄は必須です。
  • マイクロファイバークロス: 洗浄後の拭き上げや、コンパウンドの拭き取りに使います。複数枚あると便利です。
  • マスキングテープ: 傷の周囲を保護し、作業範囲外を傷つけないために使います。
  • シリコンオフ: 塗装面の油分を完全に取り除き、塗料の密着性を高めます。

これらの準備を怠ると、仕上がりのクオリティが大きく低下する原因になるため、必ず揃えてから作業を開始してください。

【レベル1:ごく浅い傷】コンパウンドを使った修理法

爪に引っかからない、水で消えるレベルの浅い傷は、コンパウンド(研磨剤)で磨くことで目立たなくできます。

  1. 洗車: まずは傷とその周辺の砂やホコリを、カーシャンプーで丁寧に洗い流し、水分を完全に拭き取ります。
  2. マスキング: 傷の周囲をマスキングテープで囲い、余計な部分まで磨いてしまわないように保護します。
  3. コンパウンドで磨く: 綺麗なクロスに少量のコンパウンド(最初は「極細」や「仕上げ用」など目の細かいものから試しましょう)を取り、傷に対して直線的に、優しく磨いていきます。円を描くように磨くとムラの原因になるので注意してください。
  4. 拭き取り: 磨き終わったら、別の綺麗なクロスでコンパウンドをしっかりと拭き取ります。傷が消えているか確認し、まだ残っている場合は3の工程を繰り返します。

▼「テキストだけでは力加減や磨くスピードが分かりにくいですよね。こちらの動画でプロの磨き方を確認し、磨きすぎを防ぎましょう。
https://youtube.com/shorts/QKuE5GEJYyE?si=mSm6wC6WUwkdPWRS

初心者がやりがちな失敗と対策

  • 失敗例: 磨きすぎて塗装がくすんでしまった。
  • 原因: 力を入れすぎたか、傷に対して粗すぎるコンパウンド(粗目など)を使用してしまったことが原因です。
  • 対策: 必ず目の細かいコンパウンドから試し、軽い力で少しずつ磨くことを徹底してください。特に黒や濃色系の車は磨き傷が目立ちやすいため、より慎重な作業が求められます。

【レベル2:少し深い傷】タッチペンを使った修理法

爪に少し引っかかる、白い線が見える傷にはタッチペンが有効です。カラー層の剥がれを補い、傷を目立たなくさせます。

  1. 洗車と脱脂: コンパウンドと同様に洗車後、傷とその周辺をシリコンオフで丁寧に拭き、油分やワックスを除去します。
  2. マスキング: 傷の周囲を保護します。
  3. タッチペンを塗る: タッチペンをよく振り、塗料を少量だけ先端につけます。傷の溝を埋めるように、「線を引く」のではなく「点を置いていく」イメージで、少しずつ塗料を乗せていきます。一度に厚塗りすると失敗の原因になるため、焦りは禁物です。
  4. 乾燥と重ね塗り: 塗料を1週間ほどかけて完全に乾燥させます。傷が深い場合は、乾燥後に再度薄く塗り重ね、元の塗装面より少し盛り上がるくらいまで繰り返します。
  5. 研磨と仕上げ: 完全に乾燥したら、耐水ペーパーで盛り上がった部分を平らにならし、最後にコンパウンドで磨いて周囲との境目をなくし、艶を出します。

【動画で解説】タッチペンをキレイに仕上げるコツ
「タッチペンがダマになったり、はみ出したりしませんか?こちらの動画で、プロが実践する繊細な塗り方をマスターしましょう。
https://youtu.be/Jti-1N9Snao?si=2RY1LTA3vfZ_-GOn

初心者がやりがちな失敗と対策

  • 失敗例: 補修した部分の色が明らかに周りと違う。
  • 原因: 車のカラーコードの確認ミスがほとんどです。カラーコードは運転席のドア開口部やエンジンルーム内のプレートに記載されています。また、経年劣化でボディカラーが微妙に変化していることもあります。
  • 対策: 必ずカラーコードを確認し、適合するタッチペンを購入してください。不安な場合は、目立たない場所で試し塗りをして色味を確認しましょう。

【レベル3:下地が見える深い傷】パテを使った本格修理法

下地が見える深い傷や、軽いへこみを伴う傷はパテを使った補修が必要になりますが、これはDIYでは非常に難易度が高い作業です。
手順としては、サビ取り→パテ盛り→研磨→下地塗装→カラー塗装→クリア塗装と工程が多く、一つでも失敗すると取り返しがつきません。
応急処置としてサビの進行を防ぐ目的で行う場合を除き、このレベルの傷は無理せずプロに依頼することを強く推奨します。

HUBRIDE小野寺

仕上がりを気にするなら、必ず色合わせを確認してから作業を。

この章のポイント
  • コンパウンドは優しく直線的に磨くのが基本。
  • タッチペンは点で置くように薄く塗ると仕上がりが綺麗。
  • カラーコードの確認を怠ると色ムラが出やすい。

【業者依頼編】プロに任せるのが正解!費用相場と依頼先の選び方

DIYでは対応できない傷や、完璧な仕上がりを求める場合は、プロに依頼するのが最も賢明な選択です。ここでは、気になる費用相場や依頼先の選び方を詳しく解説します。

気になる修理代はいくら?パーツ別・傷レベル別の費用相場

修理費用は、傷のあるパーツや傷の大きさ、深さによって大きく変動します。以下に一般的な費用相場をまとめました。

修理箇所傷のレベル費用相場(目安)
バンパー軽い擦り傷(10cm程度)15,000円 ~ 30,000円
深い傷・軽いへこみ30,000円 ~ 60,000円
ドア軽い擦り傷(10cm程度)20,000円 ~ 40,000円
深い傷・軽いへこみ40,000円 ~ 80,000円
フェンダー軽い擦り傷(10cm程度)20,000円 ~ 40,000円
深い傷・軽いへこみ40,000円 ~ 70,000円

※上記はあくまで目安です。特殊な塗装(パールやマジョーラなど)の場合は、追加料金がかかることがあります。

どこに頼むのがベスト?依頼先4タイプのメリット・デメリット比較

車の傷修理を依頼できる業者には、主に4つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解し、あなたのニーズに合った業者を選びましょう。

依頼先メリットデメリットこんな人におすすめ
ディーラー純正パーツ使用で安心感が高い、品質が安定している費用が最も高額になる傾向がある、作業に時間がかかることも品質と安心感を最優先したい人、購入した店で任せたい人
板金塗装工場専門技術が高く、ディーラーより安価なことが多い、柔軟な対応が期待できる工場によって技術力や設備に差がある、優良工場を探す手間がかかるコストと品質のバランスを重視したい人、専門家と直接相談したい人
カー用品店料金が比較的安く、手軽に依頼できる対応できる傷の範囲が限られる、重度の損傷は断られることも小さな傷をとにかく安く・早く直したい人
ガソリンスタンド給油ついでに見積もりや依頼ができる手軽さ技術力は店舗によって大きく異なる、対応範囲が狭いごく小さな傷を、とにかく手軽に直したい人

失敗しない業者の選び方3つのポイント

どの業者に依頼するにしても、後悔しないためには以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

  1. 必ず複数の業者から見積もりを取る(相見積もり): 同じ傷でも、業者によって修理方法や金額は異なります。最低でも2〜3社から見積もりを取り、料金と修理内容を比較検討することが重要です。
  2. 実績や口コミを確認する: その業者のウェブサイトで施工事例を確認したり、Googleマップや専門サイトで第三者の口コミをチェックしたりして、技術力や顧客対応の質を見極めましょう。
  3. 説明の丁寧さと対応の良さ: 見積もりの際に、なぜこの修理方法が必要なのか、料金の内訳はどうなっているのかなどを、素人にも分かりやすく丁寧に説明してくれる業者は信頼できます。あなたの不安に寄り添ってくれるかどうかも大切な判断基準です。
HUBRIDE小野寺

費用と安心感のバランスを考え、最低2社から見積もりを。

この章のポイント
  • サビ進行は放置期間に比例して修理費が高額化。
  • 板金塗装は工程が多くDIYでは再現が困難。
  • ディーラーは高額だが安心感、工場は柔軟でコスパ良し。

愛車を傷から守る!今日からできる予防策とQ&A

最後に、そもそも愛車をすり傷から守るための予防策と、多くの人が抱く疑問についてお答えします。

そもそも傷をつけないために!日常でできる予防策

  • コーティングを施工する: プロによるガラスコーティングなどを施工しておくと、塗装面に硬い被膜が形成され、洗車傷などの細かい傷がつきにくくなります。艶が出て汚れも落ちやすくなるため、一石二鳥です。
  • 駐車場所に気をつける: 駐車場では、なるべく壁際や柱の隣、あるいは両隣が空いているスペースを選びましょう。他車のドアが当たる「ドアパンチ」のリスクを減らせます。
  • 正しい方法で洗車する: 洗車機は便利な反面、ブラシによる細かい傷がつくリスクがあります。愛車を大切にするなら、たっぷりの水と泡で優しく手洗いするのが最も効果的な傷予防です。

よくある質問 Q&A

傷を放置するとどうなりますか?

見た目が悪いだけでなく、深刻な問題を引き起こす可能性があります。特に下地が見える深い傷は、そこから水分が侵入し、ボディが内側からサビてしまいます。 サビが広がると塗装が浮き上がり、修理範囲が拡大して費用も高額になります。小さな傷でも、早めの対処が鉄則です。

修理に車両保険は使えますか?

使えますが、注意が必要です。車両保険を使うと翌年度の保険等級が下がり、月々の保険料が上がってしまいます。数万円程度の修理の場合、結果的に保険を使わずに自費で直した方が総支払額は安く済むケースがほとんどです。修理費用が高額になる場合にのみ、保険の利用を検討しましょう。

黒い車の傷は目立ちやすいと聞きましたが、手入れのコツはありますか?

はい、黒や濃紺などの濃色車は、白いすり傷や磨き傷が他の色に比べて目立ちやすい特性があります。そのため、コンパウンドで磨く際は特に慎重な作業が必要です。予防策として、質の良いガラスコーティングを施工しておくと、小傷が目立ちにくくなり、深い艶を維持しやすくなるため非常におすすめです。

まとめ

車のすり傷への対処法は、傷の状態を正しく見極めることから始まります。爪に引っかからないごく浅い傷であればDIYでも十分に綺麗にできますが、少しでも深い傷や、作業に自信がない場合は、無理せずプロに相談することが賢明な判断です。

この記事で紹介した判断基準や修理方法、費用相場を参考に、あなたの愛車とあなたの状況にとって最適な解決策を見つけてください。正しい知識があれば、すり傷はもう怖くありません。自信を持って、愛車を輝きを取り戻すための一歩を踏み出しましょう。

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この記事を書いた人

HUBRIDE(ハブライド)ブログ編集部は、「信用に不安があっても、安心してクルマに乗れる社会をつくる」をミッションに、低与信層の方々が抱える“車購入”に関する疑問や不安を解消する情報を発信しています。

当編集部は、自動車販売・ローン審査・債務整理分野の実務経験者や専門ライター、マーケティング担当者によって構成されており、単なる情報提供ではなく、「読者の人生の再スタートを後押しする」実践的な知識と選択肢をお届けしています。

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